<2021年シーズン 相模湾キハダエビング> 栗山佳尚

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相模湾キハダエビング!9/11(土)に放送された「THEフィッシング」をご覧頂いたアングラーの皆さんも多いかと思うが、今年はシーズン序盤から比較的好況が続いてきた。

昨年キハダの回遊が遅く解禁当日から8月中旬まで相模湾内で魚影を確認出来ず、空振り続きの釣行を繰り返し8月下旬に自分がエビングで27キロをキャッチ・・・期待を裏切る遅いスタートだったので・・・「今季はどうなる?!」と心配する。

しかし、今年はその心配は杞憂に終わり、開幕直後からの好況!

回遊初期のキハダの特徴・・・水面下20mより浅い層(レンジ)をカツオに混じり回遊することが多い。解禁直後であればまだコマセを捕食していない、ベイトがイワシ、飛魚の幼魚等が主でエビングが有利だ・・・。

しかし、ベイト追って群れの移動が早く、船は群れの行く先を予想して先回り、即座に仕掛けを下ろして(投入して)回遊層(レンジ)を想定して誘いを繰り返す。初期ほど移動が早いゆえに群れを捉えるのが難しい。

カツオと一緒に回遊することが多いキハダ。カツオがこれだけ群れで確認できるなら、それより少し深い層(レンジ)を回遊することが多いキハダを確認しようと偏光サングラス越しに魚影を探すと明らかにカツオではない大型サイズがギラギラと横切るのを目視できた。

「これは行ける、チャンスだ!」と気合いと思いを込めてエビングシーズン、根気と根性!夏のスタート!

エビングの誘いの基本は「指示棚プラス10m」・・・当日、船長の指示棚は25m、10mを足した「20~35m」レンジをヒットゾーンと想定し集中的に誘う!

ここでの注意点、誘いにあたって気を付けているのは、指示棚(レンジ)が浅い(特に30m以浅)だと潮絡み、引き抵抗が軽いのでハリスがピンと張るようにエビングスティック3.5インチを2本付けして引き抵抗を上げる。誘いの肝となるロッドは取り回しが良くティップが柔らかい62HSを選択、そして丁寧に細かく刻むようにワンピッチで誘いをかける。

カツオのアタリはガツンと直接手応えを感じ易いがキハダのアタリは食い上げるのか!?とにかく手応えを感じるまで「違和感」間のあるアタリ魚信を感じる。そこですかさず合わせを数回いれると「ギュギュー!」とドラグが唸りラインが引き出される。

エビングの誘い、シャクリのスタイルはファイティングパッドを用いたギンバルジャーク!このスタイルは、誘い(シャクリ)→アタリ(違和感)→合わせ→ファーストラン→ファイト(やり取り)まで一連の動きに隙を作らないこと。

今シーズン、自身のキハダ釣果としては、開幕直後の21.7kgを皮切りに28kg、そしてエビング自己記録更新となる39.5kgという3本のキハダの釣果に恵まれているが、一日シャクリ続けてもノーバイトという日も決して珍しくないというのも、また相模湾キハダエビングである。

今季の傾向としてはキハダの回遊、跳ねは多く確認できる日が多いものの「難敵相模湾キハダ」捉える魚影のわりに口を使わない状況が続く。

「難敵相模湾キハダ」・・・回遊初期に多い特徴と回遊層(レンジ)が30m以浅に対してティップが柔らかく取り回しの良い62HSを選択。

シャクリはメタルジグを飛ばし過ぎない、弾かないように優しく、細かく連続してリールを巻き誘うように心がけている。

浅棚だと引き抵抗が少ないのでエビングスティックのサイズ(3.5・4.2インチ)の使い分けと本数(2本付け)もしくは200gが基本のメタルジグをウェイトアップ、250gそれ以上に替えて引き抵抗をあげる方法も・・・

今季キャッチした「カツオ、キメジ、キハダ」は全てエビングスティック3.5インチ ケイムラクリアの2本付け・・・雨水等の濁り潮でもケイムラクリアが活躍してくれた。

リールは昨年は20ソルティガ一択であったが、今年は初期の浅いレンジでセルテートSW 8000-Pが大活躍。ザイオンローターの特長で巻き始めのタッチが軽く、それの利点・メリットが特に浅い水深での誘いで効果を発揮。引き感(リールの巻き感)がダイレクトに感じ易く、仕掛けの潮絡み、ハリスの張り具合を感じようと集中することでキハダ特有の違和感、アタリを逃すことなく捉えることができた。

ドラグの初期設定はおおよそ4キロ、違和感と同時にしっかり合わせる。ファーストラン、ラインの引き出しは30~60m位が経験上多い。走りが止まった段階でしっかりロッドを曲げてファイトすれば慌てることなくキハダとの間合いを詰めることが出来る。パワーファイトが性分ではないのでリール・ロッド・・・タックル性能を生かして安心してやり取りを楽しむことができた。

跳ね等、肉眼でも魚影が多数確認できるような好条件下でも船下を群れが通過するチャンスは1日に数回有れば良い状況、そのタイミングを逃さないように、集中し、潮絡みや角度が悪いなと感じたら即巻き取り、理想と思われる方向へキャスト!仕掛けがピンと張った状態で誘いをかけられる投入、アプローチを数多く繰り返すことでヒット率をあげる。

9月中旬を過ぎ、台風等の悪天も今後増える時期でもあるが、例年であれば大型のキハダがキャッチされている時期となった。初期はエビング優勢で後半(秋時期は特に)コマセが優勢ではあるが、今季は捕食しているベイトの影響なのか跳ねる状況も多く、コマセでも苦戦している状況、ただし魚影は例年以上に濃いと感じている。指示棚も30~40以深と安定してきているのでまた違ったパターンで攻める面白味と、コマセ有利とはいえエビングにヒットする時合いはあるのでより大型の難敵キハダにエビングで挑みたい。

秋は大型対策としてロッドは74HS、リールはセルテートSW 10000-PにPE5号を巻いて挑む。今年の3本目、39.5kgのキハダとのやり取りで感じたのは魚体が大きく重くなればなるほどパワーを要する。特に取り込みに向けた巻き取りで水深30m、20m、10mと距離を詰めた時点で魚体が旋回する重圧に対抗するにはタックルも人力もよりパワーを要するので74HSのパワーで大型キハダに挑みたい。

・タックルデータ(誘い・食わせ重視・浅いレンジ:シーズン前半)

ロッド:ソルティガ62HS

リール:セルテートSW 8000-P(SLPワークス LOW DRAG TUNEスプールも使用)

ライン:ソルティガセンサー 12BRAID EX+Si 4号300m

仕掛け:セイカイコレクション 直線天秤・ハリス22号 3m ムツサークル2/0

MMジグⅡ 200g

エビングスティック3.5インチ ケイムラクリア×2

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