DAISUKE Kita

北 大祐のB.A.S.S.オープン第2戦レイク・ワチタ

「アングラーとしての"自分の原点"に立ち返る」

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 去る21517日に開催されたB.A.S.S.オープン第2戦レイク・ワチタについて北大祐プロに話を聞いた。まずは、前戦のオキチョビで北が抱いた「後悔」について触れたい。

「"琵琶湖の早春の釣り"をしなかったことです。具体的には、スイムジグやヘビースピナーベイトといった大型のプリに実績が高いルアー、そして押さえとしてのロングビルミノー。これらがそのまま効くかどうかは別として、プラ(練習)の段階から意識の外に置いてしまっていた。アメリカに毒されて、アングラーとしての"自分の原点"を見失っていたことに悔いが残りました」

 その意識で臨んだワチタ戦のプラ、手応えは悪くなかった。プラ初日、マップ情報から本湖中・上流の島周りに広がるフラットに着目すると、クランクベイトとロングビルミノーをメインに20尾をキャッチ。そのうち重いほうから5尾のウエイトは1617lb.に達した。

「オフリミットからプラ初日までは天候が安定していて、水温10℃前後。プラ2日目に冷え込んで水温がカクッと2℃ほど下がり、クランクやミドストへの反応は止まりましたが、ロングビルミノー(STEEZミノー110SP DR)のポーズ&トゥイッチでリアクションバイトを得ることはできていました。思うように魚を触れていただけでなく、自分のメインエリアでバッティングした選手が皆無だったこと、ほかのエリアを見に行ったときに"巻いている選手"がいなかったことも、感触として悪くなかったです」

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 こうして迎えた試合初日、北はほぼプラの手応えどおりの15lb.08oz.5尾)をウエイインして、上位10%に入る21位(/199名)で発進。ヘビースピナーベイトへの反応がまったくないことに琵琶湖との違いを感じながらも、STEEZミノー110SP DRを押さえにスイムジグでキッカーをねらい、ライブスコープに映った魚はミドストで食わせた。北いわく「春の琵琶湖そのまんま」がハマった。

 明けて試合2日目。結果的にこの日、北が前日と同程度のスコアをマークしていれば、決勝(3日目)進出も視野に入っていた。しかし、ウエイインできたのは12lb.01oz.5尾)。全体的にスコアが低迷するなか大崩れせずに粘り抜いた北は、35位に踏みとどまって第2戦を終えた。

「自分のメインエリアは広大なグラス(ウイード)フラットで、水深もシャローからディープまで広がっていたので、状況がどんなに大きく変わっても、そのエリアから魚が完全に抜けるとは思えなかったんです。それどころか2日目は、初日の晴天無風から一転して高気温・高湿度の風雨だったので、でかい魚も含めてストックの多い自分のエリアが"炸裂"するんじゃないかと期待さえしていました。が......」

 天候の急変で、思いのほか魚が大きく動いたことは、全体のスコアが大きく落ち込んだことからも見てとれる(多くの選手が魚の居場所を見失った)。グラスフラットのシャローもディープも、インサイドエッジもアウトサイドエッジもチェックしたが、北のエリアからは魚が消えてしまった。

「下流域やメインリバー中・上流に着目していた選手(北を含む)にとっては全くの想定外だったのですが、実はもう1本のサブ的コーブの上流は水温が高く、しかも安定していて、でかい魚も数多くストックしていたそうです。そのエリアでは、2日目朝の蒸し蒸しした中、シャローでボイルも起こっていたと聞きました。"浅い上流は、この時期はまだコールドフロントなどの影響を受けすぎる"と、実際に見に行かずにマップ情報から切り捨ててしまったのがよくなかったです。

 とはいえ限られたプラの時間(公式2日間)のなかで全域を見て回ることは現実的に不可能ですから、状況が変化したなかで、押さえのエリア(下流)で押さえの釣り(STEEZミノー110SP DR)で傷口を広げずにフィニッシュできた、とも言えますが......、いや~、それでも20位台に踏みとどまりたかったというのが正直なところです。

 次戦は、おそらく今シーズンで"いちばん楽しい試合"になりそうなので(笑)、とにかく船をぶっ壊さないように慎重にプラをして、無事に試合に臨みたいと思います」

 オープン第3戦の舞台は次週、3/79のサンティークーパーだ。湿地帯にサイプレスツリーが林立し、植物から染み出したタンニンに染まるブラックウォーターの水中にも無数の立ち木やスタンプが待ち受ける。GPSマップも航路ブイさえも安全なルートを示してはくれない、言ってみれば"バスボートの墓場"のようなフィールドだ。そんなサンティークーパーが初見の北は、間違いなく全域の安全航路を確認できままスタートを迎えることになる。

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1/2oz.スイムジグ]

ロッド:BLAZON C72H

リール:ZILLION SV TW 1000H

ライン:フロロカーボン16lb.

STEEZミノー110SP DR]

ロッド:BLAZON C610M

リール:STEEZ LIMITED SV TW 1000H

ライン:フロロカーボン14lb.

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2/15-17 B.A.S.S.オープン第2戦レイク・ワチタ

001位 ジェレミー・カインディ 52lb.03oz.

....................................

030位 藤田京弥        28lb.03oz.

035位 北 大祐        27lb.09oz.

060位 青木 唯        23lb.15oz.

083位 小池貴幸        22lb.08oz.

KAZUKI Kitajima's Winter Tips

北嶋一輝

冬の米国オカッパリといえば

T.D.バイブレーションSTEEZカスタム!!

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 アメリカ・テキサス州在住の北嶋一輝です! 私は18歳で単身渡米し、バスフィッシング大学生チャンピオンになり、フロリダでシャローマンを経て、現在はテキサス州から大会参戦等の活動をしております。

 私が住むダラス近郊はオカッパリの環境に恵まれており、冬でも気軽にバスフィッシングを楽しむことができます。そしてここ数年、冬のオカッパリといえばT.D.バイブレーションSTEEZカスタム」が定番ルアーになっています。今回は、私が煮詰めてコレだ!と行き着いたタックルの詳細と、その理由をご紹介します。

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 まず、タックルセッティングにおいて一番肝心なのがPEライン」を使用すること。その理由は3つあります。

  1. PEラインの浮力を利用して、シャクった時に、より真上から引ける。
  2. ラインに伸びがない分、ルアーを動かす幅をコントロールしやすい(ラインに伸びがあると軌道で思った以上にルアーが動いてしまいます)。
  3. フッキングした直後に魚か根掛かりかの判断がしやすい。

 

【私のオススメPEラインをご紹介した記事】

ぜひご一読ください。

 伸びのないPEラインに対して、ロッドは粘りがあり、少し柔らかめのTATULA ELITE TTEL701MLRBUSモデル)をチョイスし、リールは飛距離を稼ぎたいのでSV BOOST搭載のZILLION SV TW 1000XH(ギア比8.5)を使用しています。

編注:ロッドは、JAPANモデルであれば、BLAZON C66ML/ REBELLION 701MLRB/ BLACK LABEL LG 661ML+RBがオススメです。

 T.D.バイブレーションSTEEZカスタムは、冬はザリガニ系を意識しているのでウーファーモデル(メインウエイトの重低音ワンノッカー)を選び、フォール時のバイト誘発をねらって65サイズを多用します。フックは、フロントのみトリプルフックの1本を折ってダブルフック仕様に。これを短めのリフト&フォールをメインに、2段リフトなども混ぜて誘います。

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T.D.バイブレーションSTEEZカスタム実釣動画】

アクション等をご覧ください。PEラインの高感度によってフォール中のバイトも取れています。

 

 リアクションバイトをねらって冬にこの釣りをぜひお試しください。メタルバイブとはまた違った魚の反応を得られると思いますよ!

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