Ultimate 5月11日号

特集1

長谷川耕司の世界

 

 関西ビッグレイクでガイドを営む長谷川耕司は、DAIWAチームの中でもいろいろな意味で異彩を放っています。したがって氏が監修したタックルも独自の世界観を持っています。今年も素晴らしい製品の開発に関与していただきました。というわけで今回はそんな作品にスポットライトを当ててみました。

 

その1

RYOGAの特権!

「アンティシペーション」、

 

……長谷川耕司が語るRYOGAの深層

 長谷川耕司はRYOGAを「繊細なリール」と表現します。RYOGA=繊細という構図はにわかには理解されにくいでしょう。当然です。アルミ・マシンカットで削り出されたモノコックボディがもたらす剛性は、歪まず撓まず、どんな負荷がかかってもタイトな巻心地を約束し、それゆえRYOGAにはパワーゲームという言葉がもっとも相応しいからです。

 長谷川耕司もそれを否定するものではありません。

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RYOGA=パワーゲーム。その構図は正しい。しかし、長谷川耕司はRYOGAのもう一つの顔を強調する

 

18Ryoga1016H_l.jpgRYOGA1016H

 

 それでも氏はRYOGAをもう一方で「繊細なリール」と断ずるのです。その理由はタイトさが生み出す精緻な回転。精度は第一に強度を生み出しますが、同時に滑らかさをもたらします。強靭なボディは軸のブレを許さないからです。

 「巻き抵抗の大きいクランクベイトなどはもちろん、スイムジグなどややノー感じのルアーを使用していても、RYOGAは水噛みの違いなどを伝えてくれる繊細さを持っています。極端にいえば水質の違いも察知できるほどです」

 例えば、クランクベイトなどを巻いている時に感じる「前アタリ」などは精緻なリールでなければ感知不可能といえます。巻いていてラインのテンションが「フッ」と消えるあの感覚は、それまでのリトリーブに一切の破綻がないから感知できるのです。

 どんなスポーツにもいえることですが、釣りには「アンティシペーション」つまり予測が非常に大切です。

 ラフウォーターでのボートトライブでは、次の波、その次の波を予測しながらステアリングを操作します。

 変化のあるバンクをピッチングで流す場合は、レイダウンなどの位置を考慮し、トレースコースやレンジをメンディングし、リトリーブ時にはすでに次のキャストスポットを決めてトローリングモーターを踏みます。すべてのアングラーが意識せずに行っている行動です。

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バイトを予測できるリトリーブフィーリング。それは繊細なリールにしかできない芸当です

 

 「予測」ができやすいタックルとそうでないものがあるのも厳然たる事実です。テニスで相手のボールを予測してそれに備えることや、スキーで次のコブをどう交わそうかという「予測」はアスリートのスキルによるものですが、バスフィッシングにおける「予測」はタックルが果たす役割が非常に大きくなります。

 そこにRYOGAの存在価値があるのです。巻き心地が繊細ならばこそ、何らかの違和感を察知でき次の行動に移ることができる。前アタリに対してセット・ザ・フックの準備が出来るわけです。

 つまり「アンティシペーション」はRYOGAのような精緻繊細なリールのみに賦与された特権なのです。

 長谷川耕司がRYOGAを「繊細なリール」と称する裏付けがそこにあるのです。

 

その2

2.8インチの真実

 

 

……長谷川耕司が語るQUATTRO SHAD の卓越

 

 

 2018年に発表されたニューアイテムで異彩を放っているワームQUATTRO SHADも長谷川耕司が監修したアイテム。すでに何年も前からこの種のワームの構想を練っていたといいます。

 長谷川耕司をインスパイアした起源は廃盤になったロボワーム社のリーチ。関西ビッグレイクにおける氏のフェーバリットエリア=北の水域でのダウンショットで、次々と実績を重ねたそうです。

 3メーターから15メーターほどのレンジを3.5gから7g程度のウェイトを付けて釣るわけですが、キモはリアクションで口を使わせたこと。

長谷川耕司は「そこに2.8インチの意味がある」といいます。つまり、早い動きを出させるためのレングス、水中でヒラを打たせるためのレングス、それが2.8インチなのです。

 過去、ロボのリーチが「ヒュンヒュン」で一世を風靡したのも、そのリアクション芸が当時のバスに強烈に魅力的だったからに他なりません。

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水中でヒラを打たせるためのレングス=2.8インチ。そこにQUATTRO SHADの秘密があります

 

QUATTORO_shad_bugpink.gifQUATTRO SHAD

 

 なぜ2.8インチでなければならないか? その理由を長谷川耕司は

 「3インチだと早い動きはでません。ワームがしなってナチュラルな動きになってしまいます。リアクション的な動きは2.8インチだから出せるのです」 と語ります。

 といいつつ「見せてあげれば、クワセの釣りもできる。そこもQUATTRO SHADの強みです。つまり同じスポットでアクションを使い分けられるのです」とも補足しています。 

 ULTIMATE BASSの動画でもその事実を証明してくれた長谷川耕司は「リアクション系でもクワセ系でも、メリハリのあるアクションがキモですから、軟らかすぎるロッドはNGですね」とまとめてくれました。

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メリハリのあるアクションを出さなければならないので、ややしっかり目のロッドがオススメ…と語る長谷川耕司

 

 

 

特集2

三村和弘の関西便り

JB生野銀山湖戦レポート

 

こんにちわ。スピナベ馬鹿一代三村和弘です。

春本番ですね。暑いくらいです。

今回はJB生野銀山湖第1戦に参加してきました。

結果は、第7位。

49名参加で11人、22パーセントのウェイイン率でした。

湖はスポーニング真っ盛りで、各所でベッドも見られ雰囲気満開でした。

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入賞はタックルのおかげです……ホンマ

 

今回はフットボールジグ展開。

ロッドはスティーズリベレーター。6フィート3インチのショートロッドですが、リザーバーなどでは取り回しが無茶苦茶ええんです。

もちろん、MHのパワーがあるので1/2オンスのジグでもキビキビとアクションさせられます。フッキングもガッチリと上顎へ掛けることが出来てホンマにええ竿ですわ~。

リールは操作性、回収などを考えてスティーズ A TW1016XH。

ギヤ比8.1:1でスピード感を自分で感じながらバスフィッシングが出来ます。

ナイロンライン14ポンドが115m巻け、糸巻き量も不足なしでガッチリしたスティーズ A TWです。

これもホンマにええリールですな~。 

ラインはもちろんモンスターブレイブZ。今回は14ポンド。

使いやすく強いラインです。フロロ独特の固さが感じらず、使用感が抜群ですわ~。

まあまあええ魚でしょ~。

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エエ魚にエエDのキャップ。選べるサイズがあるのも嬉しいですやん

 

そして、久々でしょ(笑)バカイチ「D」の帽子。

Dの帽子ってサイズが少しデカめ?な気がバカイチするんですわ~。バカイチみたいに頭がでかい方にもホンマにオススメですよ~。

フリーサイズとキングっていうサイズがあるんでご自身のサイズの帽子探してや~。

参考タックル

スティーズリベレータースティーズ A TW1016XH+モンスターブレイブZ14ポンド+1/2ジグ。

帽子・DC–64008

というわけで次回はもっと上目指し頑張りますわ~。