Ultimate 5月22日号

特集

島後の覚悟

島後英幸、

タトゥーラを携え「その日」を待つ

●早くトーナメントで試したいTATULA SV TW

 現在、世界中を蹂躙しているコロナ禍の終息を願って、人々はそれぞれの分野で活動を自粛しています。アングラーもなんら例外ではありません。新たな感染を未然に防止するために、一人一人ができることを実直に行っています。

 利根川で行われているTBCに関西から参戦しているDAIWAチームの島後英幸プロもその一人。思うようにボートを出せないフラストレーションにもめげず、いつか来るであろう開幕戦に向けて牙を研いでいる毎日です。

 2018年にTBCに初参戦した島後プロは初戦でいきなり3位入賞。しかし、いまやメジャートーナメントフィールドになり上がった利根川は、難解さも倍加。島後プロもその後、タフリバーと化した利根川の洗礼を浴びてきました。

2020.5.22.1.jpg

TBC初チャレンジでいきなり3位入賞した島後プロ

 しかし3年目を迎え、ある程度この川を釣り込んできた島後プロは、密かな自信を持ってシーズン開幕を待っていました。そんなタイミングでのコロナ禍。冬頃から「そろそろ準備を始めようか」と利根川詣でを始めようかという矢先に自粛を迫られたわけです。

 ですから、いささか出鼻を挫かれた感じの2020年ですが、島後プロはそれでも意気盛んです。その理由は

 ↓

 ↓

 ↓

TATULA SV TWの新加入。

「バウデッキにこの新しいリールが並ぶことで、利根川の釣りが革命的にスケールアップするはずです」

といまから鼻息も全開。すでに関西ビッグレイクでの実釣も繰り返しており、

「利根川をイメージした釣りでもポテンシャルは最高」と確かな感触を得ています。

 「いまはコロナ騒ぎが無事に終息して、一日も早く利根川のトーナメントでこのリールで大暴れしたいです」と目を輝かせているそんな島後プロに、今回はTATULA SV TW、そしてTATULA TWについて、あらためてお話を伺ってみました。

●倍加した実戦機能 

 すでにご自身が出演している動画などでもTATULA SV TWのインプレを披露している島後プロですが、今回はより生々しい解説を加えてくれました。TATULA 愛に溢れた言葉の数々です。

 「素晴らしいですね。何が素晴らしいかというと、やはり軽くなったことです。ですから、たとえば利根川での必須テクニック=スキッピングにおける操作性が倍化しました。スキッピングは中途半端に加減して投げると逆にミスします。思い切りバシッと投げないと上手くいきません。そんな時に軽さがモノをいいます。スイングスピードが自然に早くなりますから。また、一日に何百回も投げるわけですから、疲労の蓄積が違います。だから正確性も増す。そしてトラブルも激減する。結局、釣れる確率が高まるということです」

 スキッピングは島後プロの得意技。TATULA SV TWの新加入でそのワザにさらに磨きがかかるということでしょう。

2020.5.22.2.JPG

スキッピングは島後プロの得意技。カバーの奥にビシビシ決まります

 

島後プロは続けました。

「同じように画期的なのが32mmスプール。抜群の立ち上がりで飛びとコントロール性能も倍加しました。基準となるリグは5g程度のテキサスリグですが、3.5gまでこなせるようになりました。3.5gはいままでも投げられないことはなかったんですが、若干苦労したのは否めません。それがノーストレスで投げられる。これは大きいですよ」

2020.5.22.3.jpg

スティーズクローのテキサスで釣り上げたナイスサイズ。ちなみにロッドはBLACK LABEL 701MHXB

 そして島後プロもう一点加えてくれました。

 「TATULA SV TWは基本的には軽目のリグを使う釣りに使用していますが、特筆されるのが風の中では投げにくいスピナーベイトなども快適に飛ばしやすくなったことです。これも32mmSVスプールのおかげでしょうね。あーホント、早くTBCで使いたいですよ」

 島後プロは少年のように言葉を響かせていました。

2020.5.22.4.jpg

こちらはスティーズホグのヘビダン。ロッドはBLACK LABEL 682MHXB-ST

●パワーと飛びでは負けない。TATULA TW

 その一方で島後プロはTATULA TWにも期待を寄せています。その理由は......

 「やっぱり太糸を使ったカバーフィッシングにはこのリールに頼らざるをえません。18から20、22、25lbまでのラインを使ってレイダウンやブッシュの中にリグを撃つ釣りです。90mmというハンドルの長さもカバーゲーム向いています。魚が掛かったら瞬間的にグリグリ巻いて引っ張り出せますからね。TATULA SV TWは85mmで、わずか5mmの差ですが、パワーゲームには頼りになります。

2020.5.22.5.jpg

カバージグSS+スティーズクローで引きずり出した腹パン。ロッドはBLACK LABEL 721H+FB

そして遠投を効かせる釣りにもこのリールは手放せません。バイブレーション、クランクベイト、キャロなど、飛ばしてナンボの釣りにはこっちでしょうね。なんたってマグフォースZですから、伸びが違います」

 利根川では撃ちの釣りがメインのように思われますが、意外と巻く釣りも多用する島後プロ、それだけにTATULA TWに期待するところも大きいのでしょう。

 こうして虎視眈々と開幕を待っている島後プロが輝く姿を早く見たいものですね。それまでもう少し、我慢しましょう。

2020.5.22.6.JPG

2019年、利根川のスロープでボートを降ろす島後プロ。一日も早くこういう日が来るのを待ちましょう