Ultimate 3月12日号

特集

関西からの刺客!

バンクハッカースイマー&バンクハッカーヘッド

スターリングシャッド

 3月の声を聞くと水辺にワカサギやシラウオなどが散見され、いよいよ魚が差してきた雰囲気アリアリですが、そんなタイミングに相次いで登場するのがバンクハッカースイマー&バンクハッカーヘッド、そしてスターリングシャッドです。

監修者は前者が島後英幸プロ、後者が三宅貴浩プロということで、どちらも関西在住のプロが監修した作品だけにビッグレイクでの釣りを強烈に意識していますが、もちろんフィールドを問わず全国的に活躍してくれる非常に楽しみなニューアイテム。

 すでにバンクハッカースイマーは発売されているので一般アングラーもビシバシ釣っているようです。(バンクハッカーヘッドは近日発売予定)。一方のスターリングシャッドは5月発売予定、こちらも多くのアングラーが楽しみに待っているようです。

 というわけで今回は両アイテムの足並みが揃う前に、監修者である二人のプロにこれらのルアーについて語ってもらいました。

 まずは島後プロによるバンクハッカースイマーバンクハッカーヘッドの解説です。

バンクハッカースイマーバンクハッカーヘッド

●水を強くかき回す感覚が絶妙

 ガイドを終えたある日の夕方、片付けを終えた島後プロはいつものように滑舌も滑らかに語ってくれました。

 「テストも含めて昨年からこのルアーを頻繁に使わせてもらっていますが、冬に近づくにしたがってビッグバスが釣れていますね。60オーバーも釣りましたし、昨日も57cmの4kgオーバーを釣りました。

 やっぱり水を強くかき回す動きがデカバスにアピールするんでしょう。ノーシンカーでは使いきれないほどのパワーアクションです。アメリカにはこの手のルアーはたくさんあるんですが、日本には少ないのが不思議なくらいです。

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2月末に釣った4kgオーバー。「バンクハッカーヘッドは一定の層をキープさせやすいので、とくに浮いている魚には効果的」と島後プロ。

ちなみにタックルは

ROD: BLX SG 7011MHXB-FR

REEL: ZILLION SV TW 1000

LINE: STEEZ LINE 16lb

LURE: バンクハッカースイマー (スモーク)

バンクハッカーヘッド3/8oz

 

私が持っているバンクハッカーヘッドと組み合わせてガイドのゲストさんにも使ってもらっていますが『引き心地が最高に気持ちいい』と皆さんおっしゃいます。適度な引き抵抗があるから巻きやすいんでしょうね。だから集中できる。そうするとバイトもよくわかる。

 ブルブルブルブルとルアーの動きを感じながら巻いていると、「グン」とバイトが出るわけです。明確に巻いている感じがないとこのリズムが出来ないんですよね。

 こうしてバイトを感じ取ることが出来ると、釣れた時の嬉しさも倍加します。思いっきりフッキングして魚を乗せる快感がありますから。巻き心地がノー感じだと「あれっ? 釣れちゃった」って感じで、イマイチ納得できないですからね。

 巻き抵抗を感じるもう一つのメリットはストラクチャーなどを感じやすいことです。岩とかハードボトムを擦っても非常に良くわかります。だから釣りやすいんです」

●飛距離は正義です

 「意外なようですがこのルアー、よく飛ぶんです。スイムベイトは飛ばないというイメージがありますが、バンクハッカースイマー&バンクハッカーヘッドは良く飛ぶ。これは偉大なるアドバンテージです。

 何故なら水がクリヤーなフィールドではどうしてもディスタンスをとって釣りたいですよね。例えばデカイのがポツンと無警戒に浮いているとします。そうなると絶対に近づいてはいけません。可能な限り遠くからアプローチしなければなりません。そんな時に飛距離は強力な武器になります。

 その点、このルアーはよく飛んでくれます。SV BOOST搭載のジリオンSV TWを使えばさらに飛びますよ。

ということは探れる範囲も広くなるということで、飛距離とルアーパワーを生かしてハイテンポに移動を繰り返して撃って行く釣りができます。

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「バンクハッカースイマー&バンクハッカーヘッドは良く飛びます。だからロングアプローチができる。まさに飛距離は正義です」と島後プロ

使い方は投げて巻くだけ! とりあえず狙う水深でヘッドのウェイトを決めてください。こんな感じです。

1/4oz : 1m

3/8oz : 2m~3m

1/2oz : 3m~5m

5/8oz : 5m~7m

3/4oz : 7m~10m

このセッティングでボトムまで落としてボトムを感じながら巻いてくる。これで大丈夫です!まずここから始めてみてください!

ちなみにバンクハッカーススイマーは中空構造が採用されているため、バンクハッカーベッドなどのジグヘッドが真っ直ぐ刺しやすく、誰でも安定したアクションが出せます。

具体的なバンクハッカーヘツドとの組み合わせ方法は

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①1/4oz 3/8oz 1/2ozのバンクハッカーヘッドはバンクハッカースイマーをそのまま装着することを想定しているため、目玉が付いていません。リア側のマークからフックを抜くことでピッタリにセットできます。

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②5/8oz 3/4ozのバンクハッカーヘッドには目玉が搭載されているので、バンクハッカースイマーの目玉を取り、目玉の凹みの半分のところで切ればピッタリ装着できるようになっています。

 シーズンも問いません。関西ビッグレイクでは夏になればウィード周りの釣りが熱くなりますし、そういうシチュエーションでも使い勝手はいいですよ。

 細かなことですがパッケージにヘッドを付けたまま仕舞えるのが予想以上に便利ですね。ガイドのゲストさんでこの手のルアーをグチャグチャにパッケージに入れている人がいますが、そうするとテールにクセが付くので動きも悪くなります」

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3本収納のパッケージですが、下2本は、バンクハッカーヘッドを搭載した状態で収納できるように設計されています。クセがつかない状態で持ち運びしやすく、ワームの持つポテンシャルを最大限に引き出すことが可能です

今年はW.B.S.に参戦 最後に島後プロは今年のトーナメントついて抱負を語ってくれました。いつも出場しているTBCが今年度は中止になったので、W.B.S.に参加するそうです。

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島後プロが赤羽プロらとW.B.S.の覇を競うことになりました。これは楽しみです

 「そうなんです。霞ケ浦、北浦を一から勉強する意味でもW.B.S.に挑戦することにしました。赤羽、草深、橋本プロに負けないように頑張ります」

 現在のところW.B.S.の初戦は4月25日の北浦戦。ご存知の通りW.B.S.はチーム戦。ボーターとノンボーターの組み合わせで戦われます。W.B.S.では試合のシステムを経験してもらうため、初回登録の選手は最初の試合のみノンボーターが義務付けられていますが、いずれにせよどんな戦い振りを見せてくれるのか、実に楽しみです。皆さまにもご声援をお願いいたします。

●シャッドテールのNEWスタンダード、スティーズ スターリングシャッド

 一方、関西ビッグレイクの名ガイドとして名を馳せている三宅貴浩プロが監修したのはスターリングシャッド。4月発売に向けて現在、最終のツメを行っている最中のようですが、同プロは「シャッドの新しい基準になってくれるはず。それほどオールマイティーなシャッドが出来そうです」と今から自信満々です。

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「スターリングシャッドはシャッドのニュースダンダードになる能力を持っています」三宅プロはこう断言します

ちなみにこのタックルは三宅プロのオススメで

ROD: STEEZ 701MH/HXB-ST

REEL: STEEZ SV TW 8.1 (SLP WORKS SV BOOST SPOOL )

LINE: モンスターブレイブZ 14lb

という組み合わせです

 三宅プロは電話の向こうで若干興奮気味に話してくれました。

「このシャッドの一番の特長は背中の凹みです。見てわかるように反って凹んでいます。こうすることによってボディに張りが出てスナッグレス効果も高まります。そして重心が下がるので泳ぎも安定します。

 さらに普通のシャッドテールに比べて偏平、つまり幅広に作られています。これも低重心化に貢献しており、こちらも泳ぎを安定させてくれます。

 通常、この種のシャッドは細かく泳ぐタイプと大きく泳ぐタイプの2種類あるんですが、スティーズ スターリングシャッドはその中間、まさにいいとこどりの線を目指しました。だから使用範囲が広いわけです。

 ボディが反っていることでフックのインサートがとても楽です。フックをインサートする位置と抜く位置が分かりやすいようになっており、根掛かりしにくい位置にセットすることができるんです。

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背中の窪みと偏平なボディが安定した泳ぎを生み出します

 さらにネイルホールが用意されていることも予想以上に便利です。この位置も絶妙で、それゆえ泳ぎの姿勢もとても綺麗です。しかも差しやすく抜けにくい。キャストの際に抜けてしまうものもあるようですが、このシャッドに関しては心配無用です。3.12.15.jpg

 ということはウェイトを簡単に変えることができるので、泳ぎの姿勢、沈下速度を調整することで、瞬時に状況にアジャストさせることができるわけです。

 昨今、シャッドテールのテールを取って使う釣りが一部で流行しているようですが、実はこれも関西ビッグレイクオリジナルで古くから行われていました。スティーズ スターリングシャットならそのチューンも簡単です。

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こうしたチューニングも簡単にできます

 ノーシンカー、フリーリグ、ダウンショット、キャロなどあらゆるリグに対応し、巻いても撃っても全国どこでも使えるシャッドですが、オススメは3.3インチがマルチジグSS6gと組み合わせ。オカッパリにはベストです

5.1インチはラピッズスイマーと組み合わせてビッグレイクなどの大場所で型物を狙う釣りに適しています。

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関西ビッグレイクではアラバマリグセッティングでも実績大です

 とにかく誰にでも簡単に使えて、しかも釣れるように作ったこのスティーズ スターリングシャッドですから、シャッドの新しいスタンダードになってくれることと信じています」

 というわけでバンクハッカースイマー&バンクハッカーヘッド、そしてスティーズ スターリングシャッドはこの春から大活躍してくれそうです。楽しみですねー。