Ultimate 6月25日号

特集

Mr.STEEZ」並木敏成、

2021New Rodを語る

その2 HARRIER 610 & SKYFLASH 66

 前回、自身が監修した2021年のSTEEZニューロッド5アイテムの中のMACHINEGUNCAST 3部作について実に分かりやすく解説してくれた並木敏成プロでしたが、それら以外の2アイテム、つまりHARRIER 610 とSKYFLASH 66も忘れていたわけではありません。同じように熱くマシンガントークを繰り広げてくれました。2回に分けたのは単にボリュームの問題です。

 むしろ今回ご紹介する2アイテムに関しては、MACHINEGUNCAST 3部作に匹敵する、あるいはそれ以上の熱意をこめて解説してくれました。

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HARRIER 610 SKYFLASH 66を手に微笑む並木プロ。ちなみにリールはハリヤーがSTEEZ SV TW 8.1:1 スカイフラッシュがEXIST FC LT 2500S

 さあ、それでは早速HARRIER 610 とSKYFLASH 66に関する氏のトークを再現してみましょう。

XHに匹敵するH。それほど強いHARRIER 610

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 「長い歴史を持つHARRIERですが、これまでは一貫して強系の超オールラウンダーとして認知されてきました。強いルアーなら一本で何でもできる汎用性が最大の特長でした。

記録的な販売数量を誇ったバトラーのHARRIER、そしてSTEEZのHARRIERもそうでしたね。

だからHパワーと謳いながらもどちらかといえばMHに近いようなフレキシビリティーを持っていました。そう言った意味ではそれまでのHARRIERは今回のMACHINEGUNCAST TYPE Ⅲが引き継いだ感じですね。

ところが今回のHARRIER 610は、これまでのHARRIERがHだとすると、XHに匹敵するパワーを持っているんです。それほど強いロッドです。故にどちらかといえば汎用性はありません。

逆に守備範囲に加わったのがビッグベイト。56gのビッグベイトの釣りにも負けないパワーを持っています。

ですから一言でいえば、強いロッドのど真ん中を衝いたモデルといえますね。

●何故610なのか?

 レングスは今の時代に合わせた610です。もちろん関西ビッグレイクみたいなところではこういったパワー系で7フィート以上のロッドが必要です。スピナーベイトやバイブレーションなどを大遠投して引いてくるとフッキングの際にもストロークが大切な要素になるし、ウィードが引っ掛かった時にロッドをあおって切る時なども長い竿はアドバンテージです。

 ですが、例えば霞ケ浦のオカッパリとか普通のリザーバーでのレンタルボートなどでは7フィートの長さが不都合に感じる場合があるんですね。取り回しが悪かったり、ティップが障害物に絡んだり......。

 それとパワーゲームにおいても昔よりルアーに与えるアクションが繊細じゃないと食ってくれなくなった、という背景もあります。その点、610ならロングシェイクなどの小技を効かせる操作性も持たせることができるし、キャストアキュラシーも上がる。とにかく強い釣りの中でもよりデリケートなあしらいが可能になるんです。

●アメリカ時代にこのロッドがあれば

 今回のHARRIER 610は軽さとともにパワーがあるので、1/4ozのラバージグや高比重ワームのノーシンカーもできますが、1/2ozから1oz以上のヘビールアーの撃ち抜けは絶品だし、同時にフッキングパワーもあるので、その辺が向いていますね。50g近いルアーのキャストもブレません。

 とにかく硬くてパワーがあるのでフッキングミスがない。フロロの20lbが必要なシチュエーションでは、こうした硬くてねじれないロッドが不可欠なんです。

このロッドを開発中に「アメリカのトーナメントに出ていた時にこのロッドがあれば」と何回思ったことか! 

初中級者にはある程度しなやかなロッドが向いているんですが、上級者はキャストスイングのスピードも早いしフッキングも力強い。だから硬いロッドじゃないとダメなんです。

関西ビッグレイクのヘビーゲームにおいても、軟らかいロッドだとなかなか魚は上がってきません。

その点、このHARRIER 610は軽さとパワーが非常に高いレベルで両立していますね。あとは耐久性ですけど、これも万全です。一昔前だとこれだけ軽くて操作性があるロッドを作ると、トラブルが心配になりましたが、これは安心して使えます。

そんな意味では全ての部分がレベルアップしたといえますね」

●ライトアクションなのに強い それがSKYFLASH 66

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 「このロッドは『バーサタイルスピン』というコンセプトのもと、究極の6フィート6インチのライトパワーロッドを目指しました。

 Lパワーのロッドというと6フィートか6フィート1インチという感じですが、自分としては6フィート6インチで万能性があるライトアクションのロッドが欲しかったんです。

 かつて私がプロデュースしたキングボルトという、ちょっと強めの6フィート8インチというロッドがあって、けっこう人気をいただいたんですが、もうチョイ短めでもう少しだけ軟らかめのものがあれば...と思っていました。

 でも6フィートジャストじゃ何もできない。確かにボート釣りで繊細にルアーを動かす釣りだけならクワセ重視の6フィートロッドが合っていたり、ほんとに軽いルアーのノーシンカーをピュッと飛ばすにはULみたいな6フィートロッドはもちろん必要です。

 だけどもうチョイいろいろできて、例えばライトキャロとかノーシンカーでもアワセがしっかり効いてくれるロッド。あとは難しい魚を釣ろうとすると人より遠くからのアプローチがキーになる。そうなると長さがほしくなります。

 いつもの2割遠くから釣りをすると、その分ラインの伸びもあるのでフッキングミスも生じる。

 そんなシチュエーションでは軟らかく短いロッドだとアワセは効きません。確かに軟らかいロッドだと乗せやすく飛ばしやすいんですが、キャストアキュラシーは出ない。

だから6フィート6インチなのです。

●ビシッと決まるフッキングを体感してほしい

 自分が求めたものはライトアクションで強いロッドです。そういうロッドこそバーサタイル性がある。

 ちょっと重めのワームとかガード付のスモラバ、そしてオフセットフックのダウンショットなど、あらゆるリグでフッキングパワーを生かせるからです。

 それと、シェイクしてワームに微振動を与えたい時など、これぐらい張りがあるといろいろなことができます。 

 上級者ほど硬いロッドを好みます。キャストは難しいけど、遠くで掛けてもアワセが効く。ミスが少ないんです。

 だから調子は先寄りです。スモールプラグには少し硬いかな。でも引き系の釣りでテクニカルにアクションを付けたり、フッキングを気持ちよく決めたい、そんな釣りにベストです。

 だからLといってもML寄りですね。初めて手にした人は意外に硬いと感じるでしょう。

 近年のロッドではないタイプです。ていうか、あるようなロッドは作らないですよ。ボートでもオカッパリでも、これ一本でワーミングはほぼこなせます。なによりビシッと決まるフッキングの気持ち良さを体感してほしいですね」

とまとめてくれた並木プロ。前回のMACHINEGUNCAST 3部作同様、今回の2アイテムもこれからの釣りになくてはならない存在となりそうですね。