Ultimate 2月11日号

まさに

Make Sense !

内山幸也プロが推奨する

「PE×スピニング」によるクランキング

※Make Sense=理に叶っている

  • 理に叶っている「PE×スピニング」クランキング

バス釣りに限らず、すべての釣りは理に叶っていることが重要です。エリアの選定からタックルチョイス、釣り方に至るまで、あらゆる行為は筋が通ったものでなければなりません。それが絶対的な基本であり、釣果への最短距離です。

その一例がDAIWAチームの内山幸也プロが推奨するPEラインを使ったスピニング・クランキング。

 「え? スピニングタックルでPEラインを使ったクランキング? それって、初心者にお勧めする釣り方?」と首を傾げる方もいらっしゃるでしょう。

 しかし内山プロはれっきとしたプロアングラー。いまさら当たり前の釣り方を推奨するわけがありません。初心者のみならず、すべてのアングラーにスピニング・クランキングを提案する明確な根拠があるのです。

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「これ以上理に叶った釣りはない。それがPEスピニング・クランキングです」と内山プロは力説します

 同プロがPEスピニングによるクランキングという発想に辿り着いたのは遥か昔、リック・クランがタイニークランクをベイトタックルで無理やり投げているのを見た時だといいます。

 内山プロはこう語っていました。

 「その時はタイニークランクをカバーに投げていたので、ベイトタックルを使わざるを得なかったのでしょう。恐らく使用ラインも太かったのだと思います。しかし当時のリールでは小型のルアーを楽に飛ばせる機能は備わっていなかったんですね。リックは苦労していました。

その時に閃きました。『スピニングタックルを使えば、クランキングはもっと簡単になるのではないか? ある一定の条件をクリヤーすれば確実に戦力になるはず』とね。

 ある一定の条件とは

 撃つスポットはカバーではなく、リップラップやバンクに沿ったブレイクなど、それほどアキュラシーが求められないエリアという条件があります。そういった、とにかく遠投が要求される環境ではスピニング・クランキングの出番です。それが理に叶ったチョイスです。

 そして使用するクランクベイトが6gぐらいの軽いモノ、例えば5.2gのワイルドタイニーピーナッツなどですね。あとはハンドメイドのフラットサイドなどです。つまりベイトタックルでは投げにくいクラスのルアーですね。

 というのは、現在は7gぐらいのルアーでしたらSVのリールを使えば誰でも苦も無く投げられますからね。バックラッシュの恐れもなく、しかも正確にスポットを撃てます。ただし、風の中ではSVでもやや難しくなるでしょう」

 内山プロはいつものようにわかりやすく解説してくれました。そして続けます。

  • なぜスピニング・クランキングがMake Senseなのか?

「それでは具体的になぜスピニング・クランキングがMake Senseなのかご説明しましょう。

 一番の理由は飛距離、つまり飛ぶからです。しかもある程度の風なども問題にしません。PEラインにフロロカーボンラインのリーダーというラインシステムもキモです。この二つを組み合わせれば、5g台のクランクベイトでも圧倒的に飛ばせます。ベイトタックルですとラインの太さは8lbか細くても6lbぐらいになってしまいます。その点、PEだと0.8号ぐらいを使えますからね。飛距離が出るのは当然です。

 飛距離が出るということはクランクベイトをより深く潜らせることができます。ラインが細いですからね。しかも長い距離をトレースできます。これがスピニング・クランキングの最大の強みです。ということは、ルアーがそれまで潜れなかった深度を攻略できるということで、これは魚にとって非常にインパクトがあると言えます。平たくいうと、釣れるということです。

ですからそれほど込み入っていないスポットで6g以下のクランクベイトを使いたい時、スピニングタックルをチョイスしない理由は見当たりませんね。 

 『感度がいいPEラインを使うと逆に情報量が多すぎたり、ルアーのレスポンスアクションが派手になるのではないか』とご心配する方もいらっしゃることでしょう。

 ですからフロロカーボンラインをリーダーに使うわけです。これがショックアブソーバーとなって情報を最適化し、フッキング時の衝撃も和らげてくれます。巻きも軽くなります。これも理に叶ったセッティングといえます」

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なぜスピニング・クランキングが理に叶っているのか、内山プロはわかりやすく解説してくれました

  • タックルもMake Sense が大切

 そして内山プロはスピニング・クランキングに適したタックルへと話を進めてくれました。

 「この釣りにはタックルシステムも理に叶っていないといけません。ロッドはBLX LG 6101MLFSを愛用しています。"曲がりと粘りと軽さ"が特徴の「LG」を選ぶのがキモで、このパフォーマンスがスピニング・クランキングには欠かせません。軽いルアーのウェイトをバックスイングでしっかりと背負ってくれるブランクは、向かい風の中でもルアーを気持ちよく飛ばしてくれます。さらにブランクに粘りがあるので、ボトムノックなどの際、伸びの少ないPEラインによる衝撃を軽減してくれます。そしてロッド全体の軽さが投げて巻き続ける行為を楽にさせてくれます。

 さらに巻いて止めてルアーを浮かせて待つ、などシャッド的に使う小細工も利かせやすい操作性も持ち合わせています。

 レングスの6フィート10インチもクランキングにベストです。というのもボート釣りでは問題ありませんが、オカッパリの場合はどうしても足場が高くなりがちです。そんな時でもこの長さがロッドティップを水面に近づけさせ、ルアーをより深く潜らせることができるわけです。

 先日、五三川でロケを行い、この釣りも実践したのですが、オカッパリでの利点が余すところなく証明されています。 

私は、この釣りにセルテートLT 2500S XH(自重205g)を使っています。先ほども言ったようにひたすら投げて巻く釣りですから、リールが下に位置するスピニングシステムでは、ある程度の重量があるほうが安定します。セルテートくらいの重さがあったほうが、リールを支点に楽にロングキャストをくり返せますし、巻くときも楽。しかもリーリングの安定はクランキングで釣果を伸ばすうえで非常に大事です。例えば、タイニーワイルドピーナッツのように『暴れん坊将軍』のような激しいアクションも抑えてくれますし、逆にSTEEZシャッドのような引き抵抗が小さいルアーも、リールが一定速で巻くサポートをしてくれます。ほとんど伸びがないPEラインはリールに掛かる負担が大きくなるので、その点でも"アルミ製モノコックボディ"のセルテートがベストチョイスだと断言します。

 こうしてPEスピニング・クランキングが理に叶っていることを解説してくれた内山プロは

最後にこうまとめてくれました。

 「PEラインの利点を最大に利用したこの釣りは、冬場のスローな魚を釣るために開発したものですが、もちろん通年効果的です。そして琵琶湖だけでなく、全国のフィールドで通用します。そのまま軽めのダウンショットなどへの転換も出来ますし、意外とツブシが利くんですよね。この理に叶ったスピニング・クランキングをぜひ試してほしいですね」

 なるほど説得力に溢れた語り口でしたね。さすが内山プロです。というわけで、早速スピニング・クランキングの準備を始めましょう!