2020 相模湾 キハダエビング展望
相模湾のコマセキハダ釣りが解禁になるのは、毎年8月1日。乗合船のミヨシ席でルアーフィッシャーマンがエビングを展開するのも、すでに見慣れた光景となった。
コマセ釣り初期の展開は、鳥の動きを目視で追ったり、ソナーで直接魚群を捉えながら群れの進行方向へ先回りし、仕掛けをおろして群れが通過するのを待つ、というパターンになる。この時期のキハダはオキアミで足を止めることが出来ないため、常に先回りをして待ち伏せパターンを繰り返すことになるのだ。
そんなコマセ船で好釣果を叩き出すのが、「エビング」。
「エビング」とは、直線テンビンに付けたメタルジグで魚を誘いソフトルアーで食わせる、一風変わったルアーフィッシングのこと。
メタルジグの役目は、素早く仕掛けを沈めることとキハダへのアピール。直線テンビンを使用するのは、沈める際にハリスリーダーが絡まないようにするためと、しゃくる際の抵抗を減らすため。そして、メタルジグで引き寄せたキハダを、専用のソフトルアー(『エビングスティック』や『DRスティック』)で食わせる。
初期のコマセ船で「エビング」が圧倒的有利なのは、キハダが水中を漂うオキアミ餌に慣れていないので、動きのあるソフトルアーにより多く反応するためと、幅広いレンジで誘い続けることが出来るためと想像できる。
釣り方は、船頭さんの指示するタナより10mほど深く沈め、通過するまでしゃくり上げてくる。しゃくり方はファスト、スロー、ロング、ショートのいずれもOK。ひたすら指示ダナの範囲を上げたり下げたりしながらキハダが通過するのを待てばよいのである。
竿先に違和感があればすかさず思い切り合わせ、ハリを口元まで引き出してカンヌキ部分にフッキングさせ、ファイトに持ち込む。
初期のエビングは速めのしゃくり、オキアミコマセで釣果が上がるようになってからは遅めのしゃくりが効果的と覚えておいていただきたい。
今年もすでにコマセ釣りが解禁となっているが、8月7日現在、残念ながらキハダはまだ相模湾内に入ってきていない。梅雨の長雨による濁った川水の大量流入が原因ではないかと言われているが、伊豆大島近海には濃い群れが回遊しているため、相模湾に入り込むのも時間の問題とおもわれる。
入り始めれば一気であり、入ってしまえばしばらくの間は「エビング」の独擅場となるのは間違いない。もちろん、オキアミコマセを食うようになった後も、終盤まで「エビング」の威力は継続し続ける。
<タックルセッティング例>
リール:『20SALTIGA 8000-P』または『20SALTIGA 10000-P』
ロッド:『SALTIGA EBING 62HS』 または 『SALTIGA EBING 74HS』
ライン:SALTIGA 12BRAID EX +Si 4号または5号×300m
ショックリーダー:SALTIGAリーダー タイプF80lb 4~5m。
ハリス:SALTIGAリーダー タイプF80lb 3m。
フック:D-MAX 剛引 キハダ SS 2/0
ソフトルアー:エビングスティック、DRスティック 各種
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