「SALTIGA IC開発秘話」
清水一成です。
今回は、衝撃と感動とワクワクが一気に身体の芯に駆け巡る渾身のリール「ソルティガIC」について、今までとちょっと違った観点の内容を書いていきたいと思います。製品WEBページなどには書いていない、この気持ちに至るまでのもうひとつのソルティガICの物語をアングラーとして素直な気持ちを表現できればと思います。
初めてこのソルティガICの企画を頂いて、リール担当者(チームカズナリメンバー)の畠中と話し合いを始めたのが2019年の春ごろでした。
最初に話し合いをしたときに、
「ええっ!!、ICカウンター付き?!。。。これは僕の担当する機種じゃない!」と感じたのが本音です。笑
嘘ついてもいけないのでここでは本音トークを。
僕自身、ICカウンター不要派でした。
「本当にICカウンターリール開発に携わるの?それより作りたいリールはたくさんあるよ!」と担当者へ不満を伝えたことも鮮明に記憶が駆け巡ります。
担当者も、面食らったと思いますよ!笑。
それでも...不満や文句を言いながら、やってみる事を決断しました、でもどうせやるなら猛烈に真剣に心をこめて。
畠中と2人で企画の段階で決めた事があります。
それは、先ずは企画の段階で夢のあることを沢山盛り込もう!という目標でした。
夢を語れないリールは、市場に出ても多くの方に使って頂けない。
出来る出来ないとかではなく、自分自身のテスターとしての現場感覚、そしてエンドユーザー様のご意見。全てを汲み上げていきました。
楽しかったぁ~。本当に楽しかった。
思いついた事は直ぐに連絡を取り合い、2人のLINEに追記していく日々の連続でした。
ここで話してる時は、まさか本当にいろんなことが出来るなんて思ってみなかった。
このリールを形にするという事...。
自分の意見を通すため、そしてダイワと世界で最高のベイトリールを作るため、莫大な資料と説得と理解と経験を会議で何回も何回も伝えながら、完成に至ったのがソルティガIC。
2019年の年末に、初めての第1号の試作機を現場で初めて使った時の僕の感想は・・・
拳を握りしめてキタァー!とガッツポーズをしたのを覚えています。
心の中が全てスッキリ晴れた気分になったのは、新しいベイトリールの設計思想である「ハイパードライブデザイン」のおかげ。
この設計思想、まだ皆さまはなんのことだかわからないと思うのですが、この新型ギアが搭載したサンプルに変わった瞬間。。。。化けたんです。本当に衝撃受けました。
今までの丸型リールも、悪くはないです。でも、「突き抜けてなかったんだ」と思わせるレベルで、全身を駆け巡る衝撃に至ったわけなのです。
ここまで感じるまで、正直こんなに長く製品開発に時間がかかるものとは思いもよりませんでした。
ゆっくりゆっくり現場でのテストの確認しながらの作業が続きました。
文章になると、なかなかもどかしい感じですが。。。
その中で、冒頭の「僕自身、ICカウンターは不要派」だったのに、何が気持ちを変えたか?
デプスアラームの登場なんですね。
ICカウンター不要派だったのは、下記の3つの要素があったからです。
・重量も重くなり、大きくなる
・構造的に剛性が出にくい
・ICカウンターがあっても、液晶が小さく見づらい
この考えを根本から覆した「大きな変化」が、ソルティガICにあったからこそ、です。
それだけ、アラーム音へのこだわりは、今後も武器になっていくと確信しています。
つい最近、量産品を確認する機会があり、完成度はさらに磨きがかかりました。ハンドルをグッと握りしめた瞬間は、嬉しいに決まってます。
改めてですが、「もう少し早く欲しかった」とインプレッションで書かせてもらいましたが、ここも本音です。
それだけ、皆さんの釣りが変わる確信を持っているからこそ。
さて、今回はここまで。
発売までに、まだまだ情報発信を行っていきます。
次回更新は、2月26日(金)予定です。お楽しみに。
フォローしませんか?