「カーボンハンドル開発秘話」
清水一成です。
さて、スロージギングスペシャルモデルに搭載されている、カーボンハンドル!
高いですよねー、SALTIGA15シリーズと比較しても、全然割高です!!
今回はこの高額となったハンドルアームにメスを入れてブログに残していこうと思います。
狙ったのは、
「アルミ製より高剛性で軽い、外観にも拘ったカーボンハンドル」
はい、こんな無茶なお願いをして進めていきました笑
いつもチームカズナリが苦悩するような無理難題を押し付けます笑
なぜ、それが必要なのか? ここから紐解かなければなりません。
スロージギング、実は相当シビアなセッティングを狙っています。
自分のスタイルであるスロージギングは、正直めちゃくちゃシビアな微調整を行いながら、海況にアジャストさせてその日の戦略を組み立てています。
どうしても、ロケなど成果が求められるケースが多くなってきてて、仕方がないんです。
これは冒頭のチームカズナリに開発段階で無理難題を言うから、
そのまま自分に跳ね返ってきているようなもんです笑
でもね。
それだけのモノを仕上げてくれる信頼関係がチームカズナリにあるからこそ、
チャレンジしたいことがもっともっと出てくるんです。
さて、肝心の無理難題企画。
金属ハンドルより高剛性で外観にもこだわるって、そう簡単には作れませんでした。
なぜ完成したか?
それは、ダイワのロッドテクノロジーがふんだんに盛り込まれているからです。
当初。絶対的な強度が必要なため、カーボンハンドルアームの板厚を6mmで要望しました。
高負荷を掛けると「ぐにゃ」っと撓む感覚を排除したかったからです。
でも、言うことを聞いてくれないのがダイワの開発部隊なんですねー笑
「カーボン板厚5mmで要望強度を実現しましたけど、なにか問題あります?」
って感じで最初の試作を渡されました、いやいやかっこよすぎでしょ笑
実は、大事なのはカーボンシートの組み合わせ方だったりするらしいです。
詳しくは教えてくれないので、秘密のままにしておきます笑
ロッドテクノロジーだと「X45」といったネジレに強いテクノロジーを使えばいいか?というとそういうワケではなさそうです。
ダイワのカーボン成形技術があるからこそ最適化され、圧倒的に薄くて軽い、
そして強度のあるカーボンハンドルアームへと昇華させてくれました。
テストで散々いじめ抜きました。
強引に負荷を掛けて使うと、いろいろと課題が見えてきました。
1st試作からの改善箇所として、3項目指摘しました。
①ハンドルアームの手当たり改善
これはハンドルアーム裏側の縁を面取りして滑らかな形状に変えてくれ!って言いました。ワガママすぎます笑
②外観も変色した箇所があったため修正依頼
ちょっと仕上げが悪かったので、変色する原因を突き詰めてもらいました。
やっぱり、どう見てもかっこよくないと許せませんでした
③これ以上強引に使ってもガタが出ないか、徹底して突き詰めて欲しい
どういう使われ方をされても、大丈夫!と言いたかったのです、ここは強めに要望しました
こういう大事なポイントを見逃さず、ちゃんとチームカズナリに包み隠さず指摘することで、
仕上がり方が一気に変わるんです。
これが、開発の難しさであり、満足度を高める重要なポイントでした。
これらは、すべて開発陣営に協力いただいた結果、それぞれの課題をクリアしてくれました。
しかもカーボンハンドルアームの自重まで軽くしてくれちゃいました。
すごくないですか?アルミハンドル比で20%軽量化は異次元です。
期待以上の品質に仕上げてくるところがにくいですよね笑
久米島の40kgのキハダとのやり取りでも問題なかったことからも、自信作です。
自分の無理難題を、あらゆる手段を駆使して実現してくれるダイワの技術力は半端ない!とだけ言っておきます。
多分、みなさん使ってみたら衝撃受けるレベルだと思ってます。
冒頭に伝えた通り、自分のスタイルはシビアな調整をしているのですが、
実は「高感度」にこだわったのも付け加えておきます。
ずるいでしょ、強くて軽くて感度も良いハンドルって。
このハンドル、反則級ですからね笑
今日はここまで。
次回更新まで、お楽しみに。
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