Ultimate2012年12月14日号

特集1

ヒーローが振り返る2012年

JBトップ50 桧原湖戦優勝の茂手木祥吾プロ

今年、さまざまな分野でそれぞれに活躍したDAIWAメンバー。その努力はいずれもとても貴重なものですが、中でもJBトップ50桧原湖戦に勝利した茂手木祥吾プロはもっとも称賛に値すべきだといえます。日本を代表するアングラーが鎬を削るトップカテゴリーでの戦いで堂々の1位。まさに2012年のヒーローと呼んでいいでしょう。

そこで今回は年末の忙しい中、茂手木プロに時間を割いていただき、その桧原湖戦を振り返っていただきました。

...茂手木プロ、あらためてトップ50桧原湖戦優勝、おめでとうございました。

茂手木プロ(以下敬称略)ありがとうございます。

...聞くところによりますと、あの優勝は狙っていたとか?

茂手木 そうですね。正直、勝ちたいと思っていました。ていうか、檜原湖戦に限らず、とにかく1勝することを目指していました。それまで、年間でシングルに入ったことはあったんですが、一度も優勝したことがなかったんです。やっぱり勝たないとインパクトもありません。サポートしていただいている皆さんにも恩返しができない、ということでズバリ、スタートから「勝利」の二文字を追いかけて挑みました。ボートも新しくして、気合も十分でした。でも、第一戦は大外ししてしまいましたけどね。

...なるほど、ということは得意の檜原湖ではかなり本気で狙っていたわけですね。

茂手木 そうです。試合前から綿密に作戦を練っていました。

...具体的には...?

茂手木 確かに桧原湖は得意ですが、ご存知のように強敵ぞろいですからクレバーなゲームを実行しないと勝てません。そのためには人より多くのアタリをもらわなければならないと考えました。そこでライトラインの釣りに着目して、ディープでの釣りで勝負しようと思ったんです。ディープではラインを1LB落とせばまったく世界が変わりますからね。でも、ライトラインでディープを狙う釣りはたとえば泉和摩さんなども行っていたように、激戦区でプレッシャーも高かったんです。そこで、あえてシャローに着目しました。ライトラインを使ってね。リスクはありますがサイズは大きい。しかもそれほどプレッシャーはない。優勝するためにはそれだ!と決定しました。

...浅いところで魚を掛けて走られると、さすがに取り込みが難しいでしょう?

茂手木 そうです。ですから、練習を重ねました。具体的にはドラグワークですね。魚を掛けてファイトさせてロッドのテンションに応じてラインがどこまで持つか、それをドラグでどう宥めるか...などを研究しました。

...そのプランがハマッたと?

茂手木 はい。初日こそ23位スタートだったんですが、二日目は単日トップで暫定2位まで順位を押し上げることができました。もう、後ろの選手はまったく気にならなかったですね。見据えるのは1位の選手の背中のみ。だから結果的に優勝できたと思います。後ろを振り返って守りに入ったら、とても優勝には手が届かなかったでしょう。

...ボートなどの装備面やタックルも勝利に貢献したと思いますが?

茂手木 もちろんです。今年は新艇で気合を入れたと申しましたが、ラッピングも無理をいってオレンジとレッドのド派手なものにしてもらいました。これも「とにかく目立ってやるぞ」という心意気の現れです。

タックル面ではリールのドラグ力と感度がキーとなる試合でしたから、ニューイグジストが最高の働きを示してくれましたね。とにかく小さなアタリをとることが勝敗の分かれ目ですから、巻きの軽さが大切です。たとえばネコリグやノーシンカーを風に乗せてドリフトさせる時、少しラインを張るんですが、そんな時にハンドルが重いとダメです。また、違和感があったらすぐに合わせなければなりませんから、そんな時にも巻いている感じがしないマグシールドは最高でした。

...たしかロッドはスーパースカイフラッシュがメインでしたよね。

茂手木 そうです。これも軽さと感度に大きく貢献してくれました。テーパーバランスがいいから、風の中でも思いっきり投げられるんですよね。でも、勝利に一番大きく貢献してくれたのはライン、TDラインのブレイブです。これは開発から参画させてもらって、何回もやり直してもらって出来上がったものなので、思い通りのパフォーマンスを実現してくれたことは何より嬉しかったです。基本的には2lbを使ったんですが、1.5lbのプロトも作ってもらって使いました。1.5lbは実際にウィードの固まりの中から40アップを引き出してくれたほどの活躍ぶりでした。ブレイブはコスレにも強いので、ほとんど切られなかったですね。

...あとはワームですか?

茂手木 はい。自信を持って作ったワームが勝利をもたらしてくれて、本当に達成感があります。狙って作っただけになおさら嬉しいです。檜原湖ではどんどんワームが小さくなっていったんですが、私はあえてスキニーシャイナーを使いました。それで小さなワームに釣り勝てた。多くのリブが水をしっかり噛んでくれるので、サイズ以上に存在感があり目立ってくれる。まさしく正解でしたね。

...こうしてトップ50に勝利したことはこれからの試合にも自信になるでしょうね?

茂手木 そう思います。あの三日間の試合運びを体験できたことは、勝ったこと以上に大きな収穫でした。それを生かせるように来年も頑張ります。

...期待しています。
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トップ50桧原湖戦を振り返る茂手木プロ。その表情は達成感と自信にあふれていました。


特集2

三宅貴浩のウェスタン・レポート

その44

噂のニューロッド「AIREDGE」の巻

世界中のDAIWAファンの皆様こんにちは!三宅貴浩です。

いよいよ2012年もラストの月に突入し、残すところわずかとなりました。

真冬を目前にして、バスフィッシングはオフシーズンに突入した感がありますが、DAIWA WORKSはこの時期もありえない忙しさで動き続けています。

フィッシングショーでの新製品発表に向けて水面下で様々な企画が同時進行で動いているわけですが、今回は2013年の目玉アイテムの1つであるNEWロッドの「AIREDGE」を少しご紹介したいと思います。

今回このロッドの中の2機種の最終確認のために奈良県のメジャーレイク・布目ダムのオカッパリにて釣りこんできたのですが、その使用感はすこぶる良好でした。

ちなみに今回この釣行で使用したタックルデータをご紹介しますと・・・

○今回使用した機種

AIREDGE 662MB・VERSATILE PLAYER

AIREDGE 642ULS・FINESSE PLAYER

○使用リール

T3 1016HL(SLPWORKSチューンモデル 1010スプール装着 )

TDイグニス 2506

○使用ライン

・フロロカーボン 3.5lb 14lb 

○使用ルアー 

ダブルクラッチ95SPGダブルクラッチ75SPGバブルシュリンプ(1/4ZOZ)テキサス、バサーズワームシンカーTGバレット1/4OZバサーズワームシンカーTGネイル1/16OZ ネイルねねねねnネコストレート5(1/16OZ)ネコリグ、スモラバ(1/16OZ)+トレーラー 等

 今回は2ピースのバーサタイル系モデルを使用しましたが、まずこのロッドのAIREDGE、名前の通りベイト・スピニング共に非常に軽い! 軽いということは当然そのアドバンテージは非常に大きいわけですが、操作性、感度等に対してダイレクトにその軽さが影響してきている印象でした。

 2ピースの継ぎを感じさせない非常にキレイなベンドをブランクスが描いていたことに驚いたのと同時に、VERSATILE PLAYERのネーム通り、今回のような9cmクラスのジャークベイトから1/4OZのテキサスリグまで難なくこなすことができました。小径ガイドの恩恵もありブランクスとガイドの一体感があり、その軽さと相まって非常にシャープでシャッキリとした使用感が印象的な1本でした。

また、今回使用したスピニングモデル・FINESSE PLAYERも見た目、軽さ、性能等の基本的インプレッションはベイトモデルと同様ですが、何より驚いたのはこのロッドで最初にかけた70cmオーバーのナマズをしっかりと寄せてきたそのブランクスの強さと「適切なパラボリック」を描くテーパーデザインです。

KLHガイドの恩恵によりライントラブルも皆無でしたが、何よりもガイドとロッドの一体感があるので、軽量のロッドがさらに軽く、シャープに感じました。

またこの価格帯でHVFカーボンを贅沢に使用していることは、非常に大きなアドバンテージとなっています。しかも「剛性感」、「強度」と軽さを両立させているところにも驚きましたが、これは余分な素材を使用せずにブランク径の強さのメリットを存分に引き出すジョイント部分を構成できる「並継」の恩恵なのではないかと感じました。

1ピース、2ピース合わせて計25モデルがラインナップされていますが、ロッドの持ち運びに制限があるオカッパリでも存分に使用できるこの高性能な2ピースの各モデルに加え、ボートでも十分に使用できるであろう性能をもった1ピースモデルも、今後は自分自身もタックルのバリエーションに加えていきたいと思わせるロッドです。

2月のフィッシングショーでは皆様に触っていただける予定ですので、ぜひぜひ楽しみにしていてくださいね!
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これが噂のAIREDGE。ズバリ、2013年の目玉のひとつです。



特集

三村和弘の関西便り

皆さんこんにちわ。スピナベ馬鹿一代三村和弘です。

関西ビッグレイクも真冬?なんて日もある今日この頃。まだまだええバス釣れてますよ。

でも暖かい日もあればクソ寒い一日もあります。

 そんななかでもTDバイブレーションでええの釣れます。

クソ寒い日の釣行になると決まってショートバイトが連発します。「カッ」っていうショートバイトに悩まされます。

でもここでロッドに気を掛けてください。

スティーズ・スカイホーク

完全な乗せ重視のロッドでリヤフック1本のバイトでも安心してランディングできます。

出来ますといいましたが、「乗せる」ことが出来るロッドです。

 大事な1本をミスっていませんか?大事な1本を「なんで乗らんのや?」

そう思っていませんか?

あのバイトがあればなんて思ったことはありませんか?確率以前の問題です。完全にこのロッド、イケてます。

乗せることが出来るんです。写真のバスも乗せてくれました。ええバスでしょ。

●タックルデータ

ロッド:スティーズ・スカイホーク

リール:スティーズ100H

ライン:モンスターブレイブ14ポンド

ルアー:TDバイブレーション

スティーズ・スカイホーク。「乗せる」ことができるロッドは実に頼りになります。