特集1
シリーズ 2013 New Model Impression
その2
By 川口直人
2013年の話題のニューアイテムをプロが解説するこのシリーズ、今回は川口直人が総力を傾けて監修したSEEKBATを採り上げてみました。
というわけで編集部ではGW真っ只中のある夜、同氏に電話取材を試みたわけです。
●究極のダウンショットスペシャル
......もしもし、川口さんですか?
川口 はい、そうですけど。
......いま、お電話、大丈夫ですか?
川口 はい。大丈夫です。プロ野球を観ているだけですから。
......プロ野球!? プロ野球に興味があったんですか?
川口 いや、面白い番組がないので消去法でこれになったんですよ。
......なるほど。それではSEEKBATに関して少しお話をお聞かせ願いたいんですが...
川口 いいですよ。
......どんなロッドなんですか? このロッド?
川口 一口にいえばいいロッドですよ。具体的には「究極のダウンショットスペシャル」って感じかな。
......「究極のダウンショットスペシャル」!!
川口 そうです。魚も時代とともに賢くなってきますから、そういった変化に対応すべく生まれたロッドです。どんなニューアイテムも、それが誕生する背景というか、理由があるんですよ。その理由とは、釣れなくなった中でもなんとか釣りたい、という非常にわかりやすいものなんですけどね。
......なるほど。
川口 いまいったように魚が賢くなった状況では、たとえば従来のダウンショットのアクションでは対応できなくなったんです。平たくいえば釣れないってことで、まったく釣れないわけではないんですが、釣りにくくなったんです。結局、ワームのアクションが大雑把では見切られてしまうんですよね。ですからより繊細なアクションを生み出せるロッドが求められていたわけです。
......つまり、ワームの振り幅が大きいと見切られやすいと...?
川口 そうです。大きいといっても、一般的には小さいですよ。ツンツンて感じです。でも、それでもスレた魚には大きいんです。私が望んだのは超微細なアクションなんです。その点、このSAEEKBATはワームが動いているのかいないのか、わからないぐらいの繊細なアクションを生み出しやすいんです。非常に微細なシェイクでラインを震わせ、その微細な振動がダイレクトにワームに伝わり、絶妙なアクションを演出してくれるんです。いままでのロッドではそれができなかったんです。
......つまりマイクロピッチシェイクというものですね?
川口 そうです。それを可能にしてくれたのがソリッドパワースリムのブランクで、5フィート11インチという比較的短いレングスがソリッドにしてはシャキッとしたバランスで、いい仕事をしてくれます。具体的にはダイレクトにアングラーの手の動きをティップに伝えてくれるんです。しかも狙っている魚はデカイので、バットにはしっかりとパワーを持たせたという......まさに「究極のダウンショットスペシャル」に「戦える」というコピーを加えたい意欲作なんです。
......ということは、たとえば檜原湖などの厳しい試合において、ハンプで一点シェイクをする場合などは最強の武器になりますね。
川口 そうです。ですが、このロッドは檜原湖、野尻湖専用というわけでもないんです。
......そうなんですか?
トップ50早明浦戦でも投入!!
川口 はい。現に先日の早明浦でのトップ50でも主戦ロッドとして投入しましたからね。
......ああ、31位になった早明浦戦ですね。
川口 スミマセンね、31位で。でも、いろいろあったんですよ、あの試合は。
......というと?
川口 代表的な出来事をご紹介しますと、初日のスタート直後、ランディングネットを飛ばしちゃいましてね。
......あらら。
川口 ネットは今年から新しくなりまして、軽くなったんです。だからスピードを出し過ぎて飛んで行ってしまったんですよ。で、さっきもいったようにSEEKBATがメインタックルだったんでラインは3ポンドですよ。 ね? どうしてもランディングネットは欲しいですよ。そこで思い出したのがスタート前の茂手木プロとの会話です。彼は準備しながらこう言っていたんですよ。
「ありゃりゃ、川口さん、僕、ウッカリしていてランディングネット2つ持ってきちゃいましたよ」。
「二つ持っている!!」
走りながら思わず「やった!!!!」って感じですよ。彼のスタートは2番、私は6番。他の選手たちがガンガン走ってる中で、ふと前を見るとあのオレンジのボートが遠くに見えるんです。
追いつけるのはいつ?? 今でしょ! ってことで私はもう、思いっきり追いかけましたよ。全開ですよ。そして彼も私に気が付いてくれて事なきを得た、ってお話です。
......うーむ、ドラマですね。
川口 はい。試合展開もドラマそのものでした。実は、プラではバリバリ釣れていたんですよ。デカイ魚が見えるエリアがあって、釣り人が近付くとその魚はレンジを下げるんですが、そこにSEEKBATでダウンショットを入れ、前述のマイクロピッチシェイクを行うと100発100中で釣れるんですよ。けっして大げさではないですよ。毎日少なくとも4kg、多ければ6kgのパターンができましたからね。
......しかし試合になると状況が変ってしまった......?
川口 その通りです。ひとつはプレッシャーで見えていた魚がいなくなってしまった。同時に、次第に増水して魚がシャローに上がって行ってしまったんですよね。それが最終日に全体的によく釣れた理由だと思います。まあ、あの試合は運にも見放されていました。3日目の朝に400gぐらいのキーパーをバラしてしまったんです。抜きあげたら落っこっちゃって...。でもまあ、あのぐらいはすぐに釣れるだろうと思っていたら、全然釣れない。ところが帰着間際に1400gぐらいのが釣れて「これで5点はない」と帰ったら31位ですよ。あの400gがあったら......と、まさに「タラレバ」。こんなこともありますよね。
でもSEEKBATの凄さが分かっただけでも収穫ですよ。アクションの付けやすさ、釣れてからのパワー......どれをとっても大きな武器になってくれると確信しました。プラでは1600gフィッシュを釣りましたが、まったく問題にせずにランディングできました。とくにタフな状況では真価を発揮してくれると思いますよ。オカッパリにもいいと思いますよ。1か所で粘ることが多いですから、他の人と差が付くでしょう。ぜひそのポテンシャルを体感してもらいたいと思います。
......了解しました。今日はどうもありがとうございます。それでは引き続きプロ野球をお楽しみください。
川口 終わっちゃいましたけど......。
というわけでインタビューを終えたわけですが、さすがに真剣勝負の試合に出ている人はいうことが違いますね。解説がナマナマしいですよ。やっぱりバスアングラーは勝負してナンボ。STEEZはそんなハイレベルの釣りで存在価値を示すように企画されています。みなさんもそんなSTEEZで高度な釣りを満喫してください。
特集2
三宅貴浩のウェスタン・レポート
その54
旧吉野川 DAIWA・FES の巻
皆さんこんにちは~!TAKこと三宅貴浩です!
今年のGWは天候にも恵まれて連日最高の釣り日和ではありましたが、アルティメットをご覧の皆さまにおかれましても満喫されましたでしょうか?
自分はといいますと、先月末に旧吉野川で行われました2013年DAIWA WORKS FESにバスボートを引っ張って行ってきたのですが、2日間とも非常に盛り上がりを見せて終えることができました。
今回メインとなったアイテムは今年のDAIWA WORKSの目玉でもあるT3&スティーズのSVだったのですが、会場にお越し下さった皆様もその性能に驚いておられました!
何といってもSVの名前通り「ストレスフリーバーサタイル」を象徴する最大のポイントである、ルアーのウェイトや風、キャスト技術などの様々な要素によって起こりうるストレスの最大の要因となるバックラッシュが極めて起こり難いという部分に皆様本当に驚かれていたようでした。
ブレーキの設定によってはノーサミングでも全くバックラッシュしない上に、満足のいく飛距離も出てしまうという、まさに夢のようなブレーキシステムが搭載されたリールがこのT3、そしてスティーズのSVです。
DAIWA WORKS FESの当日も朝から強い風が吹いていたのですが、実釣終了後もバックラッシュによってラインの巻き替えが必要となったリールは皆無!しかも普段からベイトキャスティングリールを使い込んでいるという方はごく一部で、久しぶりに触ったという方や、中には初めてバス釣りをするという方もいらっしゃいましたが、その中でバックラッシュで再起不能になったリールが皆無ということは本当にモノスゴイことだと思いました。
また参加したテスター陣は今回もそれぞれバスボートを牽引して現地入りしましたが、やはりこのバスボートが並ぶ風景は何回みてもカッコいいですよね?(笑)
DAIWA WORKS FESは今後も全国で続いていきますが、参加されました方には実際にSVスプールをご体感いただけるわけですが、今までのリールにはないそのセーフティ&ハイレスポンスの感覚に驚いていただけるのではないかと思います。
発売まであともう少しとなりましたが、皆さんぜひこのT3&スティーズのSVを今から楽しみにしていてくださいね!!
参加者の皆様にはニュータックル、とくにSVの素晴らしさを満喫していただけたと思います。
ベイトキャスティングリールに慣れていらっしゃらない方もバックラッシュとは無縁。それがSVスプールの凄さです。
バスボートが居並ぶ風景は圧巻でした。
特集3
千葉のことならオリキンに聞け
これからの釣りにオススメタックルの巻
みなさんコンニチワ、オリキンことオリカネです。
ゴールデンウィーク楽しめましたか?
私はあっちこっちで思う存分楽しみました!
さて、これからフィールドの状況はスポーニング後半からアフタースポーン。
まずはなんといってもスローダウンした釣りが欠かせません。
ノーシンカーやジグヘッドワッキー、ネコリグ、または虫系の表層の釣りが挙げられます。
この釣りに私が良く使うロッドがバーサタイルシリーズの631ULFSまたは691ULFS。ほぼ同じような調子なので、釣りのスタイルやフィールドのタイプで長さを使い分ければ、間違いありません。
シンカーのウェイトはネコリグで1.8g位、ジグヘッドワッキーで1.3g位までが使いやすいでしょう。
そして新しく出たBLACKLABEL FT681LXS。元々はライトキャロ専用で、微かなバイトを捉えるメガトップとスーパーディープでもフックアップさせるバットパワーを併せ持った特徴があります。
よって極々繊細に誘えて、しっかり掛けられるという性能に特化したロッドです。これをややライトなパワーフィネスで使うのが私流。つまりこれで3インチクラスのワームや虫系ルアー、軽いスモラバなどをカバー際で繊細に操り、一気にフックアップさせることができます。
今までパワーフィネスはSSS6101MLXSで2~3g前後のスモラバやバルキーなワームで使用していました。しかし年々タフな状況も多くなり、カバーを釣る上でも、さらにライトなルアーの出番が多くなってきたのが事実。
ちなみにPEを使用しますが私はPE-Performanceの0.6~0.8号。かなり強力な武器になりそうで活躍は間違いなさそうです。もう少し使い込んでまたレポートしたいと思います。
相模湖でノーシンカーに来た 691ULFSの仕事です。
こちらは霞ケ浦でのネコリグ 631ULFSがいい感じでした。
特集4
Kanegon report
私のGW修業の巻
みなさんご無沙汰しております。Kanegonです。
ゴールデンウィークはいかがでしたか?
幸い、天候には恵まれたのでさまざまにバスフィッシングを楽しまれたと思います。
私もいろいろあったんですが、なんとか釣りの時間を作り出して、行ってきましたよ。
TBC第一戦の優勝者である方と一緒に利根川で勉強会。
意外に寒かったですがバスも釣れてなかなか楽しめましたよ♪
軽くネコリグで釣らせてもらいました。
しかし今年の魚の動きは本当に遅いですね。でもその分、これから急に暑くなってくるのかな?
W.B.S.の実質初戦も近づいてくるし、楽しみな毎日です。
ちなみにタックルは
ロッド DAIWA ブラックレーベルPF6101L
リールDAIWA T3 AIR 8.6L
ラインDAIWA モンタスターブレイブ10LB
という最強システムでした。
けっこうナイスなバスが食ってくれました。利根川水系もいい感じになって来ています。