特集1
草深幸範、難解な霞ケ浦を
ガストネードで完全攻略!!
2016年、プロアングラーとして新しいスタートを切った草深幸範。いうまでもなくDAIWAスタッフの重要な一員だが、現在はW.B.S.トーナメントを中心に雑誌取材やイベント等、多方面で活躍している。
同氏は以前、長い間メーカーで開発に従事していただけあって、さすがにルアーに造詣が深い。そんな草深プロがルアーに関して常に力説している言葉が
「ルアーは使い方次第。その持ち味をよく理解して正しく使うことが大切」というもの。
確かに、多くのアングラーが「このルアーは釣れる。あのルアーは釣れない」などと語るが、プロにいわせればそんなに簡単に片づけられるものではないのかも知れない。季節や天候、釣り場の性格などを考慮して使わなければ、正しい評価は下せないのだろう。釣り方も大きく影響する。
世の中にまったく釣れないルアーなどない。どんなルアーも釣れる状況で使えば釣れるし、釣れない状況で使えば釣れない。正しい使い方で釣れば釣れるし正しくない使い方で釣れば釣れない。だが、それでも釣れる確率が高いルアーと低いルアーがあることも確かだ。要するにいいルアーとは、適合した条件下で釣れば他のルアーよりよく釣れるものといえるだろう。
5月10日、草深プロに同船取材させていただき、そういう氏のルアー論を実証してもらった。
場所は霞ケ浦、タイフーンマリーナ。ゴールデンウィーク後のスノヤハラはさすがに人も少なく閑散としていた。爆風予報に加え、朝から冷たい雨が降っていたせいもあるだろう。水温は20℃程度で問題ないが、連休中に叩かれたフィールドはタフ化していることは間違いなく、取材には一抹の不安を感じさせた。
「今日はどんなルアーをフィーチャーするんですか」
記者の問いに草深プロはこう答えた。
「そうですね。やっぱり旬なルアーを使いたいですね。カバーチャターやネコストレートでもいいんですが、すでに当たり前の超定番ルアーになっています。そこで今日は意表を衝いてガストネードを採り上げてみたいと思います。実は、すごく釣れるんですよ。このルアー」
ガストネードといえばサブサーフェスのプロップベイト、いわゆるスィッシャーだ。ということは水面近くで「見せて釣るルアー」。マッディな霞ケ浦にはおよそ不似合で、しかも季節は5月。まだ水面を意識している時期ではない。いささか無理狙いのような気もするが……
「それが固定概念というものですよ。みなさん、そうして決まりきった観念でしかルアーを見ていない。だからルアーの持ち味を生かして釣ることが出来ないんです。もっと柔軟に考えましょう」
やがて我々は出船した。
すると驚くことに、草深プロはスタートフィッシングから1時間も経たずに3本のグッドサイズを立て続けに釣り上げてしまったのである。推定トータル5kg。ラインの先にはスローシンキングのガストネードがリグられていた。
スポットはスノヤハラの葦のポケット。マリーナからもそう離れていない。ポケットといっても小さなものではなく、1メートルほどの間口に奥行3メートルほど。深さは50cmほどだろうか。水は意外に澄んでいる。そこにピッチングでガストネードを送り込み、スルスルっと引いてくる。すると、ほぼ一発必中で喰ってきたのだ。さらに別のポケットでも同じ光景が見られた。葦の手前でも喰ってきた。驚くことにみんなサイズがよく、キロアップ間違いなし。まさに怒涛の三連発だった。
スノヤハラのアシのポケットから草深プロはいとも簡単にガストネードでグッドバスをヒットさせた
どうですか、めっちゃエエ魚ですやろ……と何故か関西弁
その後、新利根川に入り、岸沿いのシャローカバーから新たにキロアップを追加。取材は1時間で終了してしまったのである。
草深プロはいう。
「ねっ、釣れるでしょう? この時期、霞ケ浦でガストネードを使うことは理にかなっているんですよ。まさに釣れるべくして釣れたといえるでしょう」
何故、この時期に霞ケ浦でガストネードを使うことが理にかなっているのか、氏の解説をまとめてみると以下のようになる。
新利根のシャローカバーでもナイスサイズが来た
5月前半の魚の状態はアフターメインで、回復途上。したがって魚はそれほどアグレッシブではなく、ルアーにも積極的に喰い付いて来ない。だからワームで狙う場合はピンスポットを丁寧に撃たないといけない。着水音などにも敏感だ。結局、スローな釣りになる。
だからこそ、逆の発想がある。リアクションだ。スローな魚も思わず口を使ってしまうルアーを目の前に通せば確率は高くなる。ワームには反応しない魚も、ガストネードには反応する。それがキー。そして勝負が早い。
マッディウォーターの霞ヶ浦でも、サブサーフェィスで使えばノープロブレム。草深プロは背中に蛍光板を貼っているので、ルアーの動きもバスのバイトもよく見える。もちろん、クリヤーウォータなら水深のあるところでも使える。
草深プロは背中に蛍光板を貼っているので、ルアーの動き、魚のバイトがよく見える
「DAIWAのウェブサイトに掲載されているように、このルアーは表層付近をレベルに引きやすい設計になっています。そしてキャスタビリティーもいい。それとは別に私が感じたのは動きが少ないボディと回転するペラのコンビネーション。つまり、止まっているボディと動いているペラのアンバランスが魚に思わず口を使わせるのだと思います。このペラ、ゆっくり引いても実によく回ります。今日なんか、ワームに喰って来ないグッドサイズを4本も釣ることが出来ました。まさにルアーのパワーが生きた釣果だと思います。今日はアシのポケットで釣りましたが、通常はそういったスポットは根掛かる危険がありますので、杭やレイダウンなど孤立系のストラクチャーを狙った方がいいでしょう。今の時期にこの釣れ方ですから、夏に向ってもっと有望です」
ガストネードの特徴をこう語ってくれた草深プロ。最後にタックルの解説を加えてくれた。
「今日はライトニング2を使いましたが若干、強引だったような気がします。常にラインテンションが張った状態でリトリーブする軽量プラグであれば、ローモデュラスやグラスコンポジットの方が乗りが良いのですが、他のルアーよりはラインが弛んでいる状態からのフッキング動作になるので、弾性が低いクロノスシリーズの651LBや671MLBが使いやすいですね。リールはT3 AirのSLPワークスモデル。おかげさまでよく飛びます。ショートのアキュラシーキャストがとてもしやすい。ベイトですと、Air系のリールじゃないとキツイですね。
ラインはフロロの8lb。沈むラインのほうがいいでしょう。太さでレンジコントロールするのもアリです」
とまとめてくれた草深プロ。ガストネードでのグッドサイズ連発は、ルアーの持ち味を十分知り尽くしたプロの当然すぎる結果だったといえるだろう。確かにルアーは「使い方次第」だ。
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と、これで終らないのが今時のアルティメット。若干、出来過ぎのようなフィナーレが用意されている。
それは
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速報!
草深幸範、
ガストネード炸裂でW.B.S.第二戦に準優勝!
草深チームを準優勝させたガストネード・フィッシュ
今回は期せずして草深幸範特集のような流れになってしまうが、それも致し方ない。ガストネードの取材を終えた翌週の試合・W.B.S.第二戦(5月21,22日)で、実際にそのルアーを使って準優勝してしまったのだから、これ以上ドラマチックなことはない。
しかもウェイトがスゴイ。初日5本7060g、二日目5本5020g、トータル12080gという破壊的な数字を刻んだ。12kg以上釣ってきても優勝できないとはW.B.S.選手、そして今の霞ケ浦のポテンシャルの高さを物語っている。
草深選手のゲームプランはプリスポーン、ミッドスポーンの魚を状況に応じて釣り分けるというもの。エリアは西浦、古渡、西の洲で、それぞれガストネード、シャッド、キャロを投入した。
中でも準優勝に貢献したのが西浦でのガストネード。やや釣りにくいスポットだったが、そこはテクニックで処理して、あとはガストネードの持ち味を最大限に駆使してビッグバスを次々と掛けていった。
土浦新港に詰めかけたギャラリーも、表彰式でルアーの話を聞いて衝撃を受けていたようだ。多くのギャラリーは帰り道、土浦のキャスティングさんに走ったとか……。
しかし、プロとは凄いもので、優勝チームがプラでサーチベイトとして使っていたのもプロップベイト。さすがに釣ってくる人は目の付け所が違うという印象を受けた。
というわけで、ガストネードはトップカテゴリーのトーナメントでも十分に戦える、いや「勝てる」ルアーだということが証明された。これも「使い方次第」だが、これからの季節、正しく使えば我々にもいい思いをさせてくれることだろう。
総ウェイト制で年間レースが争われるW.B.S.。今回の12kgは草深選手にとって大きな前進といえる
これがガストネードのタックルシステム。
ロッド:クロノス671MLB 651LB
リール:アルファスAir 7.2 L
ライン:フロロ8lb
ルアー:ガストネードS ナチュラルゴーストシヤッド、ピンクパープル
特集2
やぐっちゃんの
Fish this moment 2016
ニューウェポン導入!
やぐっちゃんのFish this momentです!
皆さんGWはいかがお過ごしでした?
さて、私は5月21日、22日と開催されたWBS第2戦に参戦して参りました。
この大会の為にニューウェポンを導入致しました!
それがSS SV 105XHです!組み合わせるロッドはスティーズ・ハスラーです
なぜSS SV 105XHを選んだかと言うと、アシ撃ち等のピッチングで手返しよく使い たかったのでSS待望のハイギア8.1に決めました!
さらにシャロースプール搭載で軽いルアーを投げやすく、扱いやすいリールになっています!
ハスラーではライトテキサス、3インチクラスのノーシンカーをメインで使うので105XHとの組み合わせはピッタリですね。
それとデザインがやぐっちゃん好み!スプールやハンドルの一部がパープルだったりとシャレオツなんですよね♪
この時はアシの奥の奥にルアーを落とすと反応がよく、マシンガンキャスト!の如く8.1のハイギアで素早く回収出来たので、釣りをしていて非常に気持ちよかったです。
やはり撃ちモノでハイギアはマストアイテムですね!
タックルデータ
ロッド スティーズ・ハスラー
リール SS SV 105XH
ライン デフバスフロロ16ポンド
ルアー クロー系テキサスリグ7グラム
やっぱり試合で釣る一本は最高ですね
SS SV 105XHとスティーズ・ハスラー。霞ケ浦で撃つ釣りをするにはBest tackle です