特集1
速報その1
橋本卓哉、W.B.S.第二戦に準優勝!
早くも年間レースでトップに!
去る4月21日、北浦・潮来マリーナを起点に行われたW.B.S.プロトーナメント第二戦で、DAIWAチームの橋本卓哉は5本5645gをウェイイン。堂々準優勝に輝きました。
初戦3位に続いての準優勝。気が早いかも知れませんが、これで年間レースもぶっちぎりでトップに立ちました。
5本の魚すべてがナイスサイズでした(Photo by Ishikawa)
橋本チームがゲームを語り始めると、他チームは耳をダンボにして聞き入っていました(Photo by Ishikawa)
橋本チームのゲームは、いま最も旬なシラウオパターンでハメるというもの。水、木、金のプラでハードベイトよりもライトリグに可能性が大きいことを察知して、当日は水原の石積をメインに軽めのジグヘッドを石にスタックさせずに、スレスレを引いてくるという釣り方が冴えました。
ネタはスティーズハイドロスティックのケイムラシラウオカラー。ノー感じな釣りですが、ひたすら巻いて違和感を覚えたら聞いてみるという行為を繰り返して、好調にナイスサイズを重ねたようです。
いろいろカラーは試してみたそうですが、ケイムラシラウオにしかバスは反応しなかったようです。この結果、橋本プロは「シラウオパターンは都市伝説ではなかった」と納得したそうです
入れ替えも何度か行い、700gや800gの魚はすべてリリースしたので、終わった時は「勝った」と思ったようですが、爆裂ウェイトを出したチームがいたので惜しくも準優勝に終わりました。
しかし2年連続A.O.Y.を自分に課している同プロとっては理想的なスタートダッシュが実現されたのも事実。苦手という6月の2デイを乗り越えれば、大きく夢が近づきます。楽しみに見守っていきたいと思います。同プロの詳しい戦いぶりはW.B.S.のサイトで近日中に紹介されます。
初戦3位、第二戦2位......ということは第三戦は? と期待が高まる橋本プロでした
タックルデータ
ROD: DAIWA スティーズ 641LFS-SV キングボルトFスペック
REEL: DAIWA スティーズ タイプⅡ ハイスピード
LINE: DAIWA スティーズフロロ 4lb
LURE: ハイドロスティック(ケイムラシラウオ)
RIG:ジグヘッド
速報その2
川村光大郎、H-1グランプリに3位入賞!
W.B.S.第二戦と同日に新利根川で行われたH-1グランプリ第一戦において、川村光大郎が見事3位入賞。トレーラーウェイインで会場を大いに盛り上げました。
「今年は可能ならば全戦エントリーして年間チャンピオンを狙いたい」とH-1に燃えている川村選手の初戦は波乱万丈でした。
スタートしてから一気に上流にバウを向けた川村選手ですが、目的地に到達するまでの時間をムダにしないために、要所要所でスピナーベイトを撃って行きました。この釣り方は前年の年間チャンビオン・オリキンを見習ったといいます。
かなり早いスピードでボートを進めながら、ブレイクをなぞるように上流にスピナーベイトをフルキャストして高速で巻くわけです。川村選手に言わせると、このリトリーブスピードがキモで、早すぎると重くなるし、遅すぎると軽くなります。ですからブレードの抵抗を感じる最適なリトリーブスピードをイメージして巻いたそうです。
この釣りで幸先よく2本の魚を獲りました。
そして目指していた圏央道の下の矢板でさらに2本ゲット。やはりスピナーベイトでした。入れ替えも行ってゲームは非常に順調に進んでいました。
ところが! ここで異変発生! ライブウェルが動いていません。よく見ればバッテリーが死んでいます。この時点で10時。帰着は13時です。これは急がなければなりません。急きょ、エレキ用のバッテリーをライブウェルにつないで、残りのバッテリーで帰着することになりました。
エレキの動力だけでは不安だったので、オールも使って漕ぎました。バッテリーは突然死ぬ恐れがあるからです。その努力の甲斐もあって、12時30分に無事帰着。3本約2700gの魚をトレーラーウェイインできることになったのです。
この日の4本の魚はすべてスピナーベイトで釣られたものですが、タックルセレクトが川村選手らしく、素晴らしく理に適ったものでした。
ROD: ブラックレーベル LG 6101 MRB
REEL: スティーズ1016 SV HL SLP セミオーダーシステム(シャロースプール+80mmカーボンクランクハンドル)
LINE: スティーズフロロ タイプモンスター 13lb
LURE: 3/8スピナーベイト
ロッドに関してはこう解説してくれました。
「ブラックレーベルプラスに同じ番手があり、幅広く使えるので気に入っていましたが、今回はよりスピナーベイトに適したこのロッドを選択しました。とにかく投げやすいのは当然ですが、リトリーブしていてバイトがあった時に手元に伝わってくる感触が違います。中弾性なので追従性がいいのでしょうか、勝手に掛かってくれる。そしてバレにくい。H-1グランプリのプラクティスからこのロッドを使って9本の魚を掛けましたが、一本もバラしていません。3/8ozのスヒナーベイトにはベストロッドだと思っています」
さらに細かな部分ではラインにも言及してくれました。
「3/8のスピナーベイトを使う場合、基本的には12lbでもいいんですが、もしかしたら? という恐れもあります。かといってカバーを釣るわけでもないので14lbだとちょっと、と一番迷うところなんですが、そこに13lbがラインナップされているのが『ドンズバ』で、全幅の信頼を持っています」
と丁寧に説明してくれました。
一方、オリキンはどうだったかというと、帰着数分前にしぶとく3本目を獲りリミットメイク。連続年間チャンピオンを寡黙に狙える結果を残しました。
ひょっとして川村光大郎とオリキンの年間争いが見られるのかも...そんな期待を抱かせたH-1グランプリ第一戦でした。
見事3位入賞! ウェイインシーン~メインタックルを掲げる川村光大郎
特集2
泉和摩が語る
3kgフィッシュを獲った神タックル
4月初頭に奈良県の七色ダムで開催されたJBトップ50の開幕戦に関しては前回、速報させてもらいましたが、先日、二日目に約3kgのビッグフィッシュを獲って、一気に9位まで駆け上がった泉和摩プロにお話を伺う機会をいただきました。
その魚のウェイトは正確には2848g。どこから見ても素晴らしい魚体です。
これがランクを一気に9位に押し上げ予選通過をもたらしたビッグフィッシュです(Photo by JBNBC)
泉プロによると「ダウンショットで釣っていたんですが、最初は根掛かりかと思いました。魚と分かってさすがにビビリました。ラインは2.5ポンド。ボトムにはオダが多数あります。ですからかなり危険な状態でした」
当時を振り返って泉プロは話を続けます。
「とにかく3回、オダに引っ掛かりました。でもその度に魚がオダを破壊してしまいました。そして他の選手が見ている中、オダを引っ掛けたまま魚が浮いて来たんです。これにはみんな口を開けて驚いていました」
そして泉プロはタックルの信頼を深めたといいます。
これが約3kgの魚をオダごと持ち上げた「神タックル」です
「いゃあ、やっぱりタックルのおかげでしょう。操作性の良いロッド、優れたドラグを持ったリール、強いライン、フック......これらの総合力で獲れた魚だと思います」
ちなみにそのシステムとは
ROD:スティーズ 631UL/LFS-SMT ファイヤーホーク
REEL:スティーズ TYPE-Ⅰ
LINE:フィネスブレイブZ 2.5 lb
HOOK:スティーズワームフックSS ファインフィネス 5
SINKER:バサーズ ワームシンカーTG スリム1/16oz
というもの。フィネスに寄ったシステムですが、3kgフィッシュも問題なく獲れる信頼性を持っていることを証明してくれました。
●スクープ!! 革命的ラバージグ誕生!?
そういえば3月8日号で泉プロはラバージグも開発中とおっしゃっていましたが、それに関しても伺ってみました。
すると「ンフフフ」といいながら引き出しの奥深くから出して見せてくれたものは......驚愕のラバージグ(プロト)でした。
これが驚愕のラバージグです。スカートで見えない部分に最大の秘密が隠されています。(ワームはスティーズホグ3インチ)
何がすごいかというと、絶対といってもいいぐらい根掛かりしないというのです。
すでに何度もテストを繰り返していますが、霞ケ浦や北浦にある通称「キンチャク」または「タマネギ」でも引っ掛からないというのです。テキサスリグやノーシンカーでも引っ掛かってしまうやっかいなところでも平気なのです。
霞ケ浦や北浦でよく見られる通称「タマネギ」。ここでも根掛りした経験はないとか...
その秘密は一つはフラットなヘッドに一体化した横アイ。これはもう常識といっていいですが、泉プロは「ゲーリー・クラインが30年前に作ったジグも、アイはすべて横アイでした。それが偏平ヘッドと一体化していますから、すり抜け性は抜群です」
でも、根掛かりしないもっと大きな理由があるのです。写真をみても分かるように、ガードは付いていません。それでも根掛かりしない秘密は......いずれご紹介しましょう。いずれにせよ、革命的なアイデアが導入されているのです。
これならどんなカバーでも根掛かりを恐れず攻めることができます。カバーフィッシングが根本的に変わってしまいますね。まさに革命です。
いやー、発売が実に待ち遠しいラバージグでした。
特集3
霞ケ浦・北浦の釣りのルール講習会開催
4月17日、土浦合同庁舎において表題の会議が午後5時から開催されました。この集まりは「霞ケ浦・北浦水産事務所」の主催で3年ほど前から年に2回のペースで開催されているもので、同水域における漁業関係者と釣り人との良好な関係作りを主な目的としています。
当日は約60名が参加しました
当日はDAIWAチームの赤羽修弥プロを初めとする釣り人、マリーナ関係者、漁協、行政関係者、マスコミ、釣具店担当者など約60名が参加しました。人数は
赤羽修弥プロも真剣に話に聞き入っていました
当日は
1 最近の出来事
2 霞ケ浦・北浦の漁業
3 遊漁に関する制限と釣りのマナー
という3つの項目についての講習が行われ、その後参加者による意見交換に移りました。
とくに項目1の「最近の出来事」では釣り人のボートが漁網を破損したこと、1月に二人の漁業従事者が落水し、それを釣り人がバスボートで救助したこと、などが報告され、参加者の注目を集めていました。
具体的な資料を基に、善後策が検討されました
意見交換では漁業関係者と釣り人の間で議論が白熱しましたが、お互いの立場を尊重し合って行動しなければ何も解決しないという結論に達しました。
ここで話し合われたことは釣具店やマリーナを通じて一般の釣り人に伝えられます。例えば、それと知らずに禁漁区で釣りをしている人もまだまだ少なくない現在、あらゆる機会を通じてこうしたレギュレーションを周知徹底することが重要だと感じました。
最悪の事態は、釣り人が巻き起こす問題が原因で、霞ケ浦・北浦でバス釣りが出来なくなってしまうこと。そうなると優れたタックルを持っていても何の意味もありません。残念ながら立場が弱い釣り人としては常に危機感を抱いて慎重に行動したいものです。