特集1
さあ夏休み。
サマーバスはこう釣れ! の巻
♪麦わらぁ帽子はぁ......と吉田拓郎が歌い上げたように、いままさに日本列島、全国的に夏休み。学校だけではありませんよ、さまざまな会社にとっても夏季休暇の時期です。とくにお盆の時期にまとまった休暇をとる人が多いようですね、
人々はこの機会に旅行したり帰省したりと、それぞれのスタイルで夏休みを過ごすわけですが、アングラーにとっては絶好の釣行タイミング。普段できない平日フィッシングを満喫できる数少ないチャンスなのです。
ところが考えていることは皆さん同じで、平日とはいっても人気スポットは混雑しており、釣ることはそれほど簡単ではありません。でも、せっかくの夏休みですからいい釣りをしたいものです。
それではどうすればいいのか?
いうまでもありません。その道のプロに釣り方を聞けばいいのです。
というわけで今回は関東の代表的な釣り場=霞ケ浦・北浦にフォーカスして、魚と出会う最短の方法を伝授してもらいました。
霞ケ浦は関東のオカッパリアングラーにとって最高のフィールドです
霞ケ浦、北浦オカッパリ編 by佐々木勝也
仙台から土浦・桜川のほとりに移住してバス釣り漬けの毎日を過ごしている佐々木勝也は、すでにこの水系のマイスターといわれるほど細かなスポットまで知り尽くしています。寸暇を惜しんでサオを出しているので当然と言えば当然ですが、バス釣りにかける情熱がなければできない芸当といえます。
そんな佐々木勝也がオススメする夏休みの釣りの狙い目は二つ。流入河川と本湖の水門です。それでは流入河川から説明してもらいましょう。
●スティーズペンシルの早巻き 「真夏といえば流れがキーになりますので組み立てとしては流入河川がメインになります。どちらかといえばキャスト精度が要求されるテクニカルな釣りで、難易度は高いのですが、釣れる可能性は非常に高いと思います。
流れがあれば魚は付きやすく、ちょっとした瀬でも有望です。ダウンショットやノーシーカーなど通常のワームの釣りでもいいのですが、私がオススメしたいのはスティーズペンシル60F。朝夕限定ですが、何度もいい思いをさせてもらいました。ていうか、この時期は日中は休んだ方がいいですから、どんな釣りでも朝夕限定にした方が賢明ですけどね。
これを流れの中で早く強く泳がせるわけです。連続してドッグウォークさせて引き波を立て、決して止めないことがキモ。スティーズペンシル60Fはその点、流れの中でもしっかり泳いでくれますので、かなりの確度で魚を釣れて来てくれます。
ややレアな釣りですが、絶対といっていいほど釣れる釣りです。みなさんも是非お試しを!
ちなみにタックルは
ROD:ブレイゾン6101MLS
REEL:タトゥーラLT 2500SにSLPWタイプαスプール
LINE:タトゥーラセンサー8ブレイド+Si2 0.8号にリーダーはフィネスブレイブZの7ポンド
流れがある河川ではスティーズペンシルの早巻き。これは釣れますよ
●降って濁ればカバージグSS
「霞ケ浦・北浦の本湖は日によって釣れ方は違いますが、降った後の狙い目は水門です。とくに流れている水門は超絶高確率スポット、かなりイージーに釣れます。もうひとつ大事な要素が濁り。濁った水が動いていれば勝ったも同然です。
お薦めのリグはカバージグSS 10gにスティーズホグ3.6の黒です。濁った時は黒が絶対です。ダントツの実績を持っています。
釣り方は水面近くのアッパーレンジ、つまりジグが見える30cmぐらいの水深を引いてくるのです。レンジキープがキモで、それさえ注意していればアグレッシヴなバイトに出会えるでしょう。
ちなみにタックルは
ROD:ブレイゾン691H+B
REEL:ジリオンSV TW 1016SV-SHL
LINE:モンスターブレイブZ 18ポンド
濁ったら水門! ルアーはカバージグSSの出番です
というわけで夏休みは流れのある流入河川か水門。この二つに注目して釣行しましょう」
その2 桧原湖編 by 折金一樹
夏休みといえばやっぱり涼しいところに行きたいですよね。だとするとハイランドレイク、例えば桧原湖なんか最高です。湿度が低いので気温が高い日中でも風は爽やか。下界の蒸し暑さとは無縁です。そんなところでロッドを振る......夏休みの過ごし方としては最高にオシャレじゃないでしょうか?
8月でも涼しい桧原湖は最高のバスフィールドです
ところが桧原湖というと、オカッパリが出来にくいレイクであります。その理由は、この時期は熊が出るから。これはマジな話です。ボートでも、岸に停泊さて昼寝でもしていると、とても危険です。熊は人が多いキャンプ場などには出没しませんが、釣りの好スポットなど人の気配がないところは危険です。絶対近づかない方がいいでしょう。
ですから桧原湖で釣りをなさりたい場合は現地に詳しいロコに案内してもらうか、ガイドを頼む方が賢明でしょう。
桧原湖といえば7月28日に行われたJB桧原湖戦にオリキンこと折金一樹選手が3位入賞いたしました。
7月21日に相模湖で行われたH-1グランプリ終了後、その足でオールスタークラシックのワイルドカードに出場するために七色ダムへ。月曜日の朝現地に着いてプラ。翌火曜日に試合を終えて千葉に帰り、その後も連日ガイドに勤しむというスーパータフガイのオリキンは桧原湖プロでもあります。
そんなオリキンは7月4日、埼玉県のフィッングショップのイベントにゲストとして招かれました。その時に桧原湖のJB戦に関して少しお話を聞けましたので、夏の釣行のご参考にしたらいかがでしょうか。
ショップさんのイベントで熱く語るオリキンと茂手木祥吾
JBのサイトでもレポートされたように、オリキンの釣りはドシャローに差してくるエビ食いのバスを狙い撃ちするというもの。前日のプラでその可能性を確信し、試合当日は最後までシャローを攻め続け、あきらめることなく入れ替えに努めたといいます。
フォーカスしたのは岸際にクルーズしてくるバス。その回遊を待って狙い撃ちするという作戦。ところがバスはオープンなところにも現れるし、オーバーハングやレイダウンにも入ってくる。当然、アプローチも異なりますが、「メインに導入した二つのタックルをいいタイミングで使い分けることができた。それも入賞の要因です」と語っていました。
タックル1
ストレートワームのノーシンカー
ROD: プロトタイプスピニングロッド
REEL: タトゥーラLT 2500S
LINE: UVFタトゥーラセンサー0.4号&スティーズフロロ 4lb (リーダー1m)
タックル2
虫系ワームのノーシンカー
ROD: BLX SG 6101L+FS
REEL: セオリー2506H
LINE: UVFタトゥーラセンサー0.8号&スティーズフロロ7lb
オリキンのタックル(PHOTO:JBNBC)
「BLX SG 6101L+FS はパワーフィネス的に使ったんですが、何かモノに止めたい時には止められるし、吊るしも出来る。そしてカバーの際にもフォールさせることができる......そんな意味では幅広く使うことができました」
オリキンはこう補足してくれました。いかがでしょう? 夏休みに桧原湖釣行を考えていらっしゃる方は、このロッドにすがるという方法もあるのではないでしょうか?
ちなみに同じ試合でDAIWAチームの泉和摩選手は10位に入りました
特集2
内山幸也 かく戦えり
ワイルドカード、関東バージョン
7月後半、関西、関東の二カ所で行われたバサー・オールスタークラシックへの出場権を争うワイルドカード。DAIWA勢も健闘しましたが、土浦で行われた関東バージョンでひと際自分を主張したのが内山幸也。アルミボートで敢然と桜川上流を目指しました。
試合前、心の中でパターンを確認する内山選手
実はこの作戦、前年の優勝者のパターンですが、内山選手も「勝つにはこれしかない」とアルミ作戦を選択しました。狙いのスポットまで1時間半ほどかかる行程ですが、そのタイムロスを計算に入れても勝てる確信があったようです。
スタート前の輪乗り。さすがにアルミは小さく見えます
狙いのスポットではスティーズクローのリーダーレスダウンショットを駆使して優勝を目指しました。ところが、今年は川の状況が昨年とはやや異なっており結局3本2325g、全体の5位で競技を終了いたしました。
スノヤハラと桜川中流域に多くのボートはバウを向けました
「優勝」の二文字のみを追いかけていた作戦なので、入賞を狙ってまとめても意味はありません。オール・オア・ナッシングと腹をくくった結果だけに試合後は本人も納得の表情でした。
ベタ凪の桜川を走る内山艇。まだまだ最上流までは長い
それでもスティーズクローを使ってのリーズ撃ちなどは内山幸也なりの見どころが満載だったはず。その辺の模様はUltimate BASS by DAIWAで近日中に紹介されます。ご期待ください。
タックルデータ
ROD: BLX SG 671MHFB-FR
REEL:アルファスCT SV 70SHL
RIG: 5g リーダーレスダウンショット
LINE: スティーズフロロ14lb
LURE:スティーズクロー3.8 カスミジンゴローム
3本2325g。潔く散った内山選手でした
ちなみにDAIWAチームの草深幸範、篠塚亮もそれぞれ悔いのない戦いを繰り広げた模様で、そちらの方はBASSER誌などでご確認ください。
非公開で行われたにもかかわらずこれだけの注目を集めたワイルドカード。来年からは公開にして集客も考えているとか