Ultimate 8月28日号

トーナメント復活!

DAIWA勢も頑張っています!

 2020年のバストーナメントはコロナ禍に影響されて自粛、延期、中止が相次いでいましたが、それぞれに感染防止対策を講じるなどの対策を講じた結果、部分的にせよ開催に漕ぎつけられるようになりました。

トーナメンターにとっては活躍する場があってナンボ。戦える機会を得たJB、W.B.S.、TBCなどに所属するプロは水を得た魚のように元気になりました。

また、トーナメントの復活は業界全体を活気づけてくれます。まだ完全復活とはいえませんが、これからもコロナと共存するカタチで、トーナメントが実施されることを願います。

何故なら、レベルの高いトーナメントで競い合うからこそ、DAIWAチームの実力が証明され、DAIWAタックルの能力が発揮されるからです。

 そんな8月初頭にJB、W.B.S.のトーナメントが相次いで開催され、DAIWA勢が大活躍。自粛期間の欲求不満を一気に晴らしてくれました。

●山下一也、堂々の4位入賞

 SMTがもたらしたキッカー

 8月8、9の両日、河口湖で開催されたJBマスターズ第三戦において、DAIWAチームは大健闘。山下一也プロが4位でお立ち台ゲット! 藤田京弥プロが6位、山下尚輝プロが13位と上位を占めました。

 初日に全国のバスファンの度肝を抜いたのが藤田京弥プロ。5本7565gという驚異的なスコアをマークし、圧倒的ぶっちぎりのトップに立ちました。二日目は1本に終わり惜しくもお立ち台を逃しましたが、その代わりに二日目に単日5位のスコアを持ち込んだ山下一也プロが二日間トータル5354gという安定した数字を残して4位に入りました。

 また、初日3位につけた山下尚輝プロも二日目は1本でしたが総合13位、98ポイントを確保しました。

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初日に藤田プロがマークした5本7565gは圧倒的な迫力でした(写真:JBNBC)

 4位入賞の山下一也プロの釣りは水深9から10メーターの中層で、ワカサギの1年魚にリンクして浮いている魚を高性能魚探を駆使して捉え、それをダウンショットで狙い撃ちするというもの。

 この釣りにとくに大きな役割を果たしたのがタックル、とくにロッドの感度だと山下プロはいいます。

 ちなみに同選手がこの試合に組んだシステムは

1 ダウンショット

ロッド:スティーズ5111ULXS-SP シークバット

リール:バリスティックFW LT2500S-C

ライン:スティーズフロロ type-フィネス 2.5lb

2 ダウンショット

ロッド:スティーズ6011UL/LXS-SMT ファストホーク

リール:スティーズtype-1 Hi-SPEED

ライン:スティーズフロロ type-フィネス 3lb

3 ノーシンカー

ロッド:リベリオン641L/MLXS-ST

リール:バリスティックFW LT2500S-CXH

ライン:フィネスブレイブZ 4lb

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山下プロのタックル。上がシークバット、下がファストホーク(写真 JBNBC)

 この三つですが、とくに二日目に2kgオーバーのビッグフィッシュを獲ったスティーズ6011UL/LXS-SMT ファストホークの類まれなる感度が大きく貢献したようです。

 その時の模様について、山下プロは以下のように語ってくれました。

 「あの試合は上位5人中4人が私と同じような釣りをしていました。言ってみればシューティング合戦です。ですから、かなり打たれまくっているといえ、ただリグを投げて落としているだけでは釣れない、もしくはバイトをとれない状況でした。

そんな中でビッグフィッシュを獲れたのはファストホークのSMT穂先の超高感度のおかげだといえます。具体的にはシンカーを着底させて早く巻き上げ、そこでのリアクションバイトをとる釣りでしたが、バイトは非常に小さいものでした。そのショートバイトを手元に伝えてくれたのがSMTでした。まさにこの穂先にしか感知しえないアタリでした。他のロッドでしたら獲れなかったでしょう。

今回の入賞はリールやラインなどの優れたシステムがトータルで機能した結果といえますが、とくにロッドの働きが大きかったといえます」

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SMTの超感度を生かして獲った2kgオーバー(写真 JBNBC)

 山下プロはこの結果、年間暫定ランキングを3位に押し上げ、今後に大いなる期待を抱かせてくれました。

 ちなみに暫定4位が弟の山下尚輝プロ、6位が藤田京弥プロです。

●こちらもロッドの感度がもたらしたビッグフィッシュ賞

 8月9日にはW.B.S.の初戦も開催されました。3月に予定されていたものがここまで延びてしまったのです。初戦は7月に開催される寸前まで行ったのですが、移動制限が出たので自粛したようです。

 一時は8月の初戦も危ぶまれたのですが、選手、スタッフ全員が抗体検査を受けるなどの準備態勢が行政にも理解されて、無事に開催される運びとなりました。

 この試合に参加したDAIWAチームは赤羽修弥プロ、橋本卓哉プロ、草深幸範プロ、そして中根亘プロの4名。酷暑と大減水の中でかなり苦戦したようですが、橋本プロが7位、赤羽プロが8位とそれぞれシングルフィニッシュいたしました。

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スタートコールを待つ輪乗り中の橋本プロ

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得意の浚渫でビッグフィッシュを狙う草深プロ

 中でも赤羽プロは1640gのビッグフィッシュを獲り、表彰されました。JBの山下プロと同様にこの魚も鋭敏な穂先を持つロッドが貢献しました。

赤羽プロがビッグフィッシュを獲ったタックルシステムは

ロッド:エアエッジ671MB-ST

リール:スティーズ1016SV-XH

ライン:スティーズフロロ タイプモンスター14lb

ルアー:スティーズクロー3.8

フック:スティーズWOS #2/0

このシステムを駆使して古渡のブレイクにテキサスリグをスイミングさせ1640gを獲ったわけですが、その時の模様を同プロは以下のように説明してくれました。

 「今回、大減水でシャローは壊滅。ですから沖のブレイクをメインにゲームを進めました。このビッグフィッシュは釣り始めて5投目ぐらいに来たんです。深いところにボートポジションをとって、浅いところにテキサスリグを投げてシャクリながら泳がせていました。すると2回ほどシャクッた後のフォールで食ってきました。

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本来はシャローゲームが得意な赤羽プロですが、大減水に対応してオフショアーの釣りを実践。見事にビッグフィッシュを獲りました

 その釣りにエアエッジ671MB-STの穂先が役立ちました。ボトム感知能力、アタリのとりやすさが絶品だったからです。

 テキサスリグに使った5gのシンカーもキモでした。通常の7gでは動きが早くなってしまいます。ですからゆっくり落とせる5gを使ったのですが、それにはソリッドティップが必要だったのです。 

 つまり今回のビッグフィッシュは、5gのシンカーでもボトムの起伏を手元に伝えてくれ、フォール中の微細なバイトも感じさせるソリッドティップがもたらしたものと言えるでしょう。それは間違いありません」

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5gという軽いシンカーを生かすためにソリッド穂先のメリットを生かし、アクション性能とボトム感知能力を両立させた赤羽プロ

 W.B.S.ではこの先もレギューラー戦を実施してクラシックやオープン戦につなげる計画を持っているようですので、他のDAIWAメンバーの今後の活躍にもご注目いただきたいと思います。