特集1
歴史的快挙!
山下尚輝、優勝!
そして山下一也はA.O.Y.に!
JBマスターズ第二戦
10月31日、11月1日の二日間、北浦で行われたJBマスターズ第二戦で大変な出来事が発生しました。DAIWAチームの若手、山下尚輝が優勝、そして兄の山下一也が17位に滑り込み今年度のA.O.Y.を獲得したのです。
A.O.Y.と優勝を兄弟で分け合う......これは稀有、というか史上初の出来事です(PHOTO:カモメ通信社)
兄弟で優勝、A.O.Y.を分け合うということは恐らく前代未聞。ちなみにこの試合は第二戦と表示されていますが、コロナ禍の影響で延期されたもので、実質は最終戦。今年最後のマスターズは話題沸騰の幕切れとなったのです。
その兆候はありました。今季絶好調だった山下ブラザーズは最終戦をともに暫定ランキング上位で迎えました。二人の安定した戦い振りから、どちらもシングルフィニッシュすればA.O.Y.は確実と期待されていました。A.O.Y.レースでのワンツーフィニッシュもあり得る、とまで言われていたのです。
それが一人は優勝、もう一人がA.O.Y.獲得という、空前にして恐らく絶後の素晴らしい結果を残したのです。まさにワンツーフィニッシュに匹敵する快挙といえましょう。
それではまず弟の尚輝選手の優勝から振り返ってみましょう。
●尚輝選手の優勝ストーリー
プラクティスの段階から釣れていた尚輝選手は、自信満々でこの試合を迎えました。というのも、外浪逆浦のドックにロックしている魚を確認していたからです。
初日は朝一からそこにカッ飛べば、いましたねー、その魚が。トーナメンターだったらその嬉しさは理解されるはずです。すかさずドックの外壁にさりげなく5gダウンショットを落とし込み、いきなり1100gをゲット。狙って獲っただけに「最高にシビれた」と本人は語っていました。
そして近くの沈み物でタテ続けに2本獲り、30分で3本キャッチするというロケットスタート。残りの時間をプラクティスに費やし、2位で初日を終えました。完全にゾーンに入っている感じです。
しかし世の中そんなに甘くありません。二日目は相当苦しんだようです。朝一に初日に釣れた外浪逆浦のドックに行くも釣れません。ラインは走ったけど乗らなかったのです。次に神宮橋のドックに行きましたがここでも釣れず、暗雲が立ち込めました。
「一本でもいい、小さくてもいいからとにかくライブウェルに魚をキープしたい」それが勝ちに行っているトーナメンターの心理です。
しかし、すでに12時を回っていました。そこで午後に釣れる確率が高い息栖大橋付近の鉄パイプに行きましたが、そこもノーバイト。完全にテンパリモードです。
しかし、ドラマはそこから起きたのです。最終手段にキープしておいた常陸利根川の沈み物をフリーリグで打てば神降臨。30分で2本! 計1936gを獲ることができたのです。結果的に単日4位のウェイトです。
苦しみながらも2本の魚を持ち帰り、堂々の優勝を勝ち取った尚輝選手
好成績を確信した尚輝選手は魚の安全を考え早目に帰着。ガソリンもギリギリだったようです。
総合結果は二日間トータル4484g! もちろん優勝です。そして年間成績は3位という素晴らしい成績で2020年シーズンを終えたのです。
最終戦優勝、そして年間ランキング3位、これは最高の成績といえましょう
試合後、尚輝選手に電話しましたが、トータルタックルに言及してくれた中で、とくに二日目に2本の魚をバラす心配なく獲らせてくれたBLX SG 682MHXB-STの信頼性を重ねて語っていました。
以下は山下尚輝選手を優勝に導いたタックルです。
このタックルが火を噴き、優勝をもぎとりました
タックル1
●ロッド:BLX SG 682MHXB-ST
●リール:スティーズCT SV TW 700XHL (ギア比8.1:1)
●ライン:スティーズフロロtypeモンスター12lb
●ルアー:フリーリグ
タックル2
●ロッド:スティーズ661MFB-SV(ウェアウルフ)
●リール:スティーズCT SV TW 700XHL (ギア比8.1:1)
●ライン:スティーズフロロtype-フィネス10lb
●ルアー:5gダウンショットリグ
タックル3
●ロッド:リベリオン641LXB-ST
●リール:アルファスAIR TW 8.6L(ギア比8.6:1)
●ライン:フィネスブレイブZ 7lb
●ルアー:3.5gダウンショットリグ
タックル4
●ロッド:リベリオン661MRB-G
●リール:スティーズSV TW 1016SV-H(ギア比6.3:1)
●ライン:モンスターブレイブZ 12lb
●ルアー:スティーズスピナーベイト3/8oz
すべて実に理に叶ったセレクトで、優勝も頷けるシステムといえましょう。
次は当然、今年一番の大仕事をやってのけた一也選手の登場です。
●一也選手のA.O.Y.ストーリー
今年のJBマスターズにおいて初戦8位、第3戦4位と快調な滑り出しを見せた山下一也選手は最終戦、A.O.Y.の座を目指して戦いに挑みました。暫定順位は3位、トップとの差は20ポイントと指呼の間。当然の狙いです。
しかしさすがにJBマスターズのA.O.Y.獲得は楽な仕事ではありません。同じDAIWAメンバーの藤田京弥選手が4位、弟の尚輝選手も6位につけるなど、上位には強豪選手が犇めいていたからです。
そんな一也選手ですが初日、鰐川の葦に直行。爆風といえるほど風が強かったのでテキサスリグで攻め、2バイト! しかし2本ともバラシてしまいました。
「これはひょっとしてやっちゃったかも?」
と落胆した一也選手でしたが、二日目も同じスポットに入り、風がなかったのでノーシンカーを投入。なかなかバイトが獲れない中、粘りに粘ってついに1188gを釣り上げたのです。まさに粘り勝ち! 絶対に諦めないマムシの一也の真骨頂です。
その時点で12時17分。移動時間を考えると釣りが出来る時間は1分しかありませんでした。つまり、そこで釣れた1188gが一也選手をJBマスターズのA.O.Y.というビッグタイトルをもたらしたのです。まさに奇跡の一本! 最後まで諦めてはいけないという最高の見本です。
最後まで諦めない強い気持ちがA.O.Y.というビッグタイトルにつながりました(PHOTO:カモメ通信社)
ちなみに一也選手がA.O.Y.を決めた1188gを獲ったタックルは
●ロッド:スティーズ 701MH/HFB ハスラー
●リール:スティーズCT SV TW 700XHL (ギア比8.1:1)
●ライン:モンスターブレイブZ 14lb
●フック:スティーズワームフック SOS 2/0
A.O.Y.獲得を助けたタックルとして、一生忘れないことでしょう
A.O.Y.はバストーナメントにおいて最高の名誉です。今年はスケジュール変更など、いろいろストレスに見舞われた一年でしたが、それでも情熱をもって兵庫県から通った努力が実った結果といえましょう。これからも兄弟で切磋琢磨して、より大きな目標に向かって進んでほしいと思います。
ちなみに優勝の尚輝選手は年間3位、そして藤田京弥選手は6位という順位でした。これらも立派というしかありません。
特集2
島後英幸プロ、
TBC最終戦で4位入賞!
10月25日に利根川で行われたTBC第一戦(3月に中止になった試合の代替戦)において、DAIWAチームの島後英幸プロは2本2107gを持ち込み4位入賞。この試合が実質的に最終戦だったため、なんとか有終の美を飾りました。
終りよければ全てよし。来季は期待できそうな島後プロです
島後プロの釣りは利根川下流のテトラを適材適所にリグを変えて撃って行くというもの。プラではダウンショット、スピナーベイト、シャッドでそれぞれ魚を獲ったようですが、本戦では2本ともダウンショット。そのうちの1本が1500gフィッシュだったため、4位に滑り込みました。
今年はコロナ禍に翻弄され、プラクティスもロクに出来ず、噛み合わない一年でしたが、この入賞をキッカケに来季の奮起を誓っていた島後プロでした。
以下は島後プロが最終戦に投入した勝負タックルです。
プラではすべてのタックルで魚を獲ったといいますが、本戦ではダウンショットが結果を出したようです
7gヘビーダウンショット
●ロッド:BLX LG 661ML+RB
●リール:アルファス CT SV 70SH(ギア比7.2:1)
●ライン:スティーズフロロ 12lb
●ルアー:スティーズホグ 3inch
スピナーベイト
●ロッド:BLX LG 6101MRB
●リール:タトゥーラ SV TW 103H(ギア比6.3:1)
●ライン:スティーズフロロ 14lb
●ルアー:スティーズスピナーベイト3/8oz
シャッド
●ロッド:BLX LG 661L+RB
●リール:アルファス CT SV 70SH(ギア比7.2:1)
●ライン:スティーズフロロ 10lb
●ルアー:スティーズシャッド 60SP MR/DR
特集3
DAIWAチームも熱烈参加
霞ケ浦クリーン大作戦「53 PICK UP」 秋の陣
11月8日(日)土浦総合公園において、恒例の第48回霞ケ浦クリーン大作戦「53 PICK UP」秋の陣が開催されました。
年に2回行われているこのイベントですが、今年はコロナの影響で春の陣は中止。秋も開催が危ぶまれましたが、完全予約制、受付時等のソーシャルディスタンスキープ、集合写真は撮らないなど万全の対策を講じて実施されました。
予約制だったにも関わらずこの日には304名が参加。過去に例を見ない参加者数を数えました。弊社もこのイベントに協賛させていただいておりますが、DAIWAメンバーも多数参加して、霞ケ浦周辺のゴミを拾いまくりました。
その後は......オカッパリに行ったようです。当然ですね。
53 PICK UPに連続参加記録更新中の赤羽プロ(写真:水辺基盤協会・石川さくらさん)
少しやせた? と聞いたらまったく変っていないと答えた川村光大郎(写真:水辺基盤協会・石川さくらさん)
土浦の住人・佐々木勝也も当然毎回参加しています(写真:水辺基盤協会・石川さくらさん)
この一か月少々で10kg近くカラダを絞ったという草深プロ。W.B.S.最終戦で一発逆転A.O.Y.を狙っています