Ultimate 12月10日号

特集1

KING 決定!!

赤羽修弥プロ、

King of Kingsに完全勝利!!

  • オールスター優勝者だけの戦い

 12月3日4日の両日、北浦潮来マリーナを起点に行われたKing of Kings トーナメントにおいてDAIWAチームの赤羽修弥プロは初日3尾3460g二日目3尾3250g、二日間トータル6710gをマークして堂々の優勝を飾りました。

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King of Kingsはまさに赤羽選手の一人舞台でした(Photo:BASSER)

 それはまさに「赤羽劇場」と呼ぶに相応しい圧巻の一人舞台でした。あまりの渋さに他の選手がもがき苦しむ中、全選手中ひとりだけ二日間6本というフルリミットを達成したポールトゥーウィンの独走勝利。おまけに2110gという魚でビッグフッィシュ賞も獲得してしまったのですから完全無欠の独壇場。その模様は全世界にLIVE中継され、圧倒的なインパクトを与えたのです。

このトーナメントはバサー・オールスタークラシック歴代優勝者の中からエントリーした9名によって争われた、いわば「レジェンド」によるイベント。出場するだけでも至難のオールスターですが、そこで優勝した選手だけで争われた画期的な試みでした。中でも赤羽選手は同トーナメント3連覇という大記録を引っ提げて馳せ参じたのです。

 このトーナメントに参戦することを決めてから、赤羽選手は6日間もプラクティスを行うほど気合を入れていました。

 ですがコンディションは決してイージーではありませんでした。というか最悪でした。11月下旬に行われたW.B.S.クラシックにおいても優勝者のウェイトは4110g。リミットを揃えることもできませんでした。

 そんな中、赤羽選手は初日、潮来から桜川河口まで走り、陽が出たタイミングで最初の1本Sun is Coming Fishを獲りました。そこから崎浜に移動しビッグフィッシュ賞を獲得した2本目を獲り、その後は帰着を考えて北利根川に戻りスティーズシャッド60SP MRで3本目を獲りました。

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崎浜で獲ったこの魚が二日間通じて最大の2110g! もちろんビッグフィッシュ賞獲得です

 3本目の魚は

 「ちょっと深めを狙ってみるか」と60サイズのMR(サスペンドモデル)に変えた途端の一本でした。

この辺の状況はLIVEをご覧になっていた方ならよくご存知だと思います。

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二日とも3本目はスティーズシャッドで獲りました(本人のFace Bookより)1日目:STEEZシャッド60SP MR, 2日目:STEEZシャッド54F MR

 二日目は崎浜に寄ってから少し迷って東浦の八木へ。そこの消波ブロック帯で2本獲り、エレキトラブルに見舞われながらも北利根川で3本目を獲るというパーフェクトゲーム。二日間完全ノーフィッシュの選手もいる中、涼しい顔をしてフルリミットを達成したのです。

  • プロトロッドなどのタックルが炸裂!!

 今回の赤羽選手の快挙に貢献させてもらったのがDAIWAのタックル。とくに「プロトのロッドが炸裂しました」とご本人も語っていました。

 獲った魚の多くをこのロッドで獲ったのです。そのプロトとは、赤羽選手が監修しているスティーズのプロト。軽めの撃ちモノ、つまりノーシンカー、ダウンショット、ネコリグなどのスペシャリティーです。

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数々のシステムを用意した赤羽選手ですが、プロトのスティーズをメインに使いました(Photo:BASSER)

 このロッドを駆使して激渋の魚に口を使わせたのです。そのパフォーマンスが最大に表れていたのが二日目の東浦での2本。ご覧になっていた方も多いと思われますが、八木の消波ブロック帯にノーンカーを撃っていた時です。

こうした釣りに置ける赤羽選手のロッド捌きは実にプロフェッショナルです。赤羽選手はカバーを撃つ際、バイトが出ると思しきチャンスタイムには必ず手をクッと前に出してラインテンションを抜きます。

 そうするとバスが違和感なくワームを口にしやすい反面、バイトが伝わりにくいというデメリットもあります。そこをクリアしたのが赤羽選手が監修したこのロッド。なんと、その状態でもバイトを伝えてくれるのです。もちろん明快なアタリを伝えてくれるわけではありません。しかし確実に違和感を伝えてくれるのです。まさにロッドマジック。

一言でいえば感度ですが、これがあるから今回のような超ショートバイトゲームでも魚を獲ることが出来たのでしょう。ご本人も「ラインが弛んでいてもバイトがわかる」とLIVEで語っていました。

 ちなみにリールは掛けた魚を瞬時にカバーから引き出せる、ギア比9.1:1のスティーズAIR TW 500XXHでした。魚を掛けた瞬間、右足でエレキを踏んでボートを岸から離したワザも見事でしたね。

 そしてラインはカバーに擦られても我慢してくれたプロトのスティーズフロロ12lb。今回は隙間が大きい石積みでの釣りが多かったので、潜られることを考慮して通常の10lbを12lbに上げて臨みました。

 そしてフックはノーシンカーにはスティーズワームフックSS WOS 1/0。ネコリグにはスティーズワームフックSS WKY ♯2を使用しました。

 ネコリグのワームラインナップも必見で、透明度が増した場合はスティーズネコストレート、濁って波動を大きくしたい場合はネコファットという具合で使い分けたようです。

 というわけでプロトロッドを初め、リール、ワーム、ライン、ワームフックなどが相乗して赤羽選手の勝利に貢献させてもらったようです。

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同じ舞台で戦った選手たちから祝福を受ける赤羽選手(Photo:BASSER)

 「こういう時にしか恩返しできないので頑張りました」と赤羽選手は語ってくれましたが、十分オツリが来る快挙でした。おめでとうございます。

特集2

藤田京弥

最後も優勝!

 今や当たり前すぎてニュースにもならない、それが藤田京弥プロの優勝。12月4日5日の両日、山梨県河口湖で行われた全日本バスプロ選手権東日本大会でも涼しい顔をして優勝してしまったのです。

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今回も涼しい顔をして優勝した藤田プロ(本人のTwitterより)

 藤田プロの今年はマスターズ津風呂湖戦優勝から始まりプロ戦10勝、TOP50とマスターズ年間優勝獲得、そして最後はバスプロ選手権優勝と、メジャーリーグの大谷翔平も真っ青のとんでもないシーズンとなりました。このような記録は本人しか破ることが出来ないでしょう。

 バスプロ選手権での藤田プロの釣りは初日、1本以外は全部放流バスで、数少ない生き残りを釣ったもの。全速力で流して出会った魚を仕留めたものです。この結果2638gで8位。

「プラから釣れなかったのでこれだけ釣ればもっと上位、トップ5かトップ3ぐらいかと思いましたが、意外と釣れていると驚きました」とは同プロの弁。

 二日目は初日と比較して朝は風がなかったので、初日に風で出来なかったエリアを回っていい感じで釣った様子。

「二日目も放流狙いでした。ネイティブは狙っても釣れない、居るけど食わないんです。急に食わなくなってしまったんです、だったら1kgクラスが釣れる放流を狙ったのです」と作戦を明かしてくれました。

この結果、二日目は3本3968g。二日間トータル6606gで優勝をもぎ取ったのです。

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メジャーリーグの大谷翔平も真っ青の活躍を見せた藤田プロ(本人のTwitterより)

  • 頼れるクイックドラグと偏光グラス

 藤田プロは今年の大活躍の要因の一つとして、タックルを挙げてくれました。

 「一年を通してクイックドラグ搭載のリールが数々の勝利をもたらしてくれました。今回も例外ではありません。でもとくに今回は偏光グラス=TLX015が大活躍してくれました。

 というのは今回は水が濁っていて、狙いの放流バスが深めに居たんです。それも見えるか見えないかのレンジです。でもこのグラスのおかげで見えた。他の選手が気付かない魚を狙うことができたんです。今回の魚はTLX015が獲ってくれたといっても過言ではありません」

 藤田プロはこう語ってくれました。

 こうして素晴らしい一年を過ごした藤田プロ。この先、どんな活躍を見せてくれるのか、ますます楽しみになってきました。