特集
山下兄弟、
NEWブレイゾンを熱く語る!
いまや日本のバストーナメントを盛り上げている中心的世代はなんと20代! 中には前半のジェネレーションもいます。とくにJBトーナメントにおける藤田京弥プロを初めとする若手の活躍は目を見張るばかりです。
そしてこうした若手の台頭がベテランの奮起をも促し、新旧が互いに切磋琢磨する理想的な姿を呈しています。
そんな若手の中でひと際異彩を放っているのが山下一也、尚輝の兄弟プロ。成績も出色のものがあり、兄の一也プロは2020年のマスターズA.O.Y.、弟の尚輝プロは2021年のマスターズ年間2位という素晴らしい結果を残しています。
トップ50という最高のカテゴリーにおいても2021年のランキングで尚輝プロが17位、一也プロが23位と、並み居るビッグネームが苦戦する中、堂々とシード権を確保しています。
そんな兄弟が監修したロッドが2月発表のブレイゾンの新アイテム。以前からトーナメントやオカッパリでブレイゾンを愛用していた二人ですが、今回は腰を据えてニューアイテムの開発に関与してくれたのです。
今回のブレイゾンにはセンターカット2ピースを含めると8アイテムが加わるわけですが、特徴はすべて究極のソリッドティップ=「メガトップ」が採用されたこと。二人がこだわった点もその辺にあるようです。
それでは「ブレイゾン・ブラザーズ」と呼ばれる山下兄弟が監修したロッドを二人の口から紹介してもらいましょう。
まずは弟の尚輝プロの出番です。
- 上位機種にも負けないレベルです!
山下尚輝プロが解説する
C66M-ST
「ブレイゾン C66M-STはボクがダントツ気に入っているロッドで、張りのあるソリッドティップがボトムをトレースしている時にチューブラーではスルーしてしまう違和感を伝えてくれたり、その違和感にダイレクトに反応できるなど、実にいい仕事をしてくれます。ちなみにリールはジリオンSV TW1000 、ラインはモンスターブレイブZ 12lbです」(尚輝プロ談)
「以前のブレイゾンはどちらかというとバーサタイル性に優れたアイテムが多く、それはそれでいいと思うんですが、僕としてはもう少しリグに特化したロッドを作りたいという希望がありました。その結果生まれたのがC66M-STで、とにかく自分の中ではダントツのロッドで、プロト製作時から現在に至るまで、こればかり使っています。
僕は地形変化を釣る場合、フリーリグを多用するんですが、そんな時にいい仕事をしてくれるソリッドティップのロッドが欲しかったんです。従来のブレイゾンではスピニングの2アイテムにしかソリッドティップのロッドはなかったんですが、今回の追加全アイテムにソリッドティップが搭載されたことで、そうした釣りがグンとやりやすくなりました。
C66M-STはいま言ったフリーリグの他にも1.8gからのスナッグレスネコリグだったり4から5gのスモラバを使ったベイトフィネスなど幅広いリグにも対応し、違和感を拾って掛けていく釣りに長けています。そういう釣りにソリッドティップは欠かせないわけです。その点、今回のブレイゾンはやや硬めで先調子過ぎないティップを搭載しているので、フリーリグ、ネコリグ、スモラバなどのリグの誘いの操作性が高く、とても操り易いのです。
同時に僕はクランクベイト、スピナーベイトなどの巻き物を使う際にもソリッドティップのロッドをよく使います。違和感を伝えてくれる巻き感を重要視しているので、前アタリを含めたバイト感知能力に優れているのと、バイトを弾く事なく掛けることが出来、かつバラシにくいからです。ですからC66M-STは意外と巻き物にも対応するロッドに仕上がっています。
つまりオカッパリで撃ったり巻いたりする釣りを1本でこなしてくれるわけですね。もちろんトーナメントでも十分に戦えます。
と尚輝プロはまとめてくれました。そしてC64L-ST ・BFについても語ってくれました。
「それと、C64L-ST・ BFなんですが、既存のC64L- BFと違い、ソリッドティップが搭載されているので、感度と操作性に優れています。使用範囲も広く、ネコリグ、バックスライドノーシンカー、ノーシンカー、スモラバなど軽めのワームなど高次元に対応します。
かといって先調子過ぎないのでC66M-ST同様、巻き物もいけます。64というレングスなので取り回しもよく、実戦的で便利なロッドといえますね」
「C64L-ST・BFは多彩なリグに適応する便利なロッドです」(尚輝プロ談)。リールはスティーズ CT SV TW 700XHL、ラインはフィネスブレイブZ 8lb
こう解説してくれた尚輝プロですが、早くも2022年のトーナメントに燃えている様子。
「2021年は納得できるゲームがなかったので、今年は借りを返したい」と意気込んでいました。期待しましょう。
続いては兄の一也プロが自身が監修した2アイテムについて語ってくれました。
- 静と動の操作を完璧にこなしてくれる
山下一也プロが解説する
C66MH-ST
兄の一也プロは今回、2アイテムを監修してくれました。それではC66MH-STから解説していただきましょう。
「このロッドは高弾性ソリッドティップを搭載したモデルで、テーパーはエクストラファストです。今回のブレイゾンの8アイテムすべてにいえることですが、操作性がズバ抜けているといえます。僕も操作性という点を強く意識してこのロッドを監修させていただきました。
「ズバ抜けた操作性、それが今回のブレイゾンに共通する特長です」(一也プロ談)
操作性がいいから静と動という真逆の釣りを完璧にこなしてくれます。要するに器用なロッドなんです。だからタフなトーナメントにおいても本気で釣り勝てるロッドになっていると思います。
静の釣りというのは、例えば障害物などの際のピンスポットでステイさせたり静かに誘い続ける釣りで、動の釣りというのはリグをアクションさせて積極的にバイトを誘引する釣りです。たとえばフットボールジグなどの釣りでは、僕はハネ上げアクションを多用しますが、そんな時に張りのあるソリッドティップがそれを可能にしてくれます。ティップがモタレないから思い通りにジグをハネ上げることができるんです。
「C66MH-STは静と動の釣りを高度にこなしてくれます」(一也プロ談)。ちなみにリールはタトゥーラ TW 80、ラインはスティーズフロロ・タイプモンスター14lb
不思議なのは張りのある高弾性のソリッドティップでありながらバイトを弾かない柔軟性ももっているんですよね。操作性を生み出す張りとバイトを弾かない柔軟性という矛盾を高度に解決したティップだと言えます。つまり『入るけど入り過ぎない』絶妙なバランスを持っているんですね。自分でいうのもおかしいかも知れませんか、痒いところに手が届く感じなんです。
製作する過程では何度も意見を言わせてもらって作り直してもらったので。その出来栄えにはとても自信を持っています」
山下一也プロはこう胸を張りました。
- 攻撃的なソリッドティップを持っている
S61ML-ST
引き続き一也プロはS61ML-STについて語ってくれました。
「このロッドも自信作です。弟の尚輝も『今まで、こんなロッドはなかった。素晴らしいスピニングロッドだ。わかる人にはわかる』と気に入ってくれています。
どんなコンセプトで作ったかというと、サイトフィッシングでのアキュラシーキャストを一番に意識して作りまた。とにかくサイトは正確にルアーを撃てなければ成立しない釣りですからね。その点、このロッド自分の意のままに狙いのスポットにリグを運んでくれます。要するに一発必中を可能にしてくれるロッドです。サイトフィッシングは言うに及ばず、トーナメントやオカッパリにおける通常の釣りでもミスキャストは致命的ですからね。
「正確にピンスポットを正確に撃てるキャスタビリティー、それがS61ML-STの一番の特長です」(一也プロ談)。リールはルビアスエアリティーFC LT2500S-XH-QD、ラインはスティーズフロロ・タイプフィネス4lb
その秘密はやはりソリッドティップ。やや硬めで張りのあるティップがルアーの重さをしっかり背負ってくれるので、軽いリグでも楽に飛ばすことができるんです。2gのシュリンピードjrでさえ、ピュッと気持ちよく飛んでいきます。しかも弾道が左右にブレない。やっぱりブランクが優れているからでしょう。こういうロッドは意外と少ないと思います。
6フィート1インチという長さを選択した意味がここにあります。
狙ったスポットにリグを入れたら、自在に操作しやすいソリッドティップが確実にバスに口を使わせるアクションを可能にしてくれます。ジグヘッドワッキーだったり、ガード付のネコリグなど、細かな操作が難しいリグでも自在に操作することができるので、スレたバスに口を使わせることができ、バイトしたらしっかりとフッキングまで持ち込むことができます。そのためのしっかりしたバットも持ち合わせています。ルアーを意のままに操作出来てバスに口を使わせても、フッキングが決まらなくては意味がありません。だからMLパワーなのです。
ですからこのロッドは、キャスト一発でリグを狙いのスポットに撃ち、それを操ってバスに口を使わせ、しっかり掛ける......そんな一連の動作が極めてスムースにできるロッドです。
繰り返しますが、これもズバリ自信作で、61のMLという絶妙なセッティングを理解していただきたいと思います」
「なぜ61のMLというセッティングになったのか、それは使っていただければご理解いただけると思います」(一也プロ談)。リールはバリスティックFWLT2500S-CXH、ラインはUVFタトゥーラセンサー×8+Si2 0.4号
こう一気に語ってくれた一也プロ。今年はトップ50とマスターズにフルエントリーするようですので、2022モデルのブレイゾンをエースロッドとして暴れまくってほしいですね。
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