特集 1
DAISUKE is BACK!!
青木大介プロ、第3のステージへ!!
2023年からDAIWAチームの一員に加わった青木大介プロ。その経歴は誰もが認める燦然と輝くものです。
JBトップ50のA.O.Y.を3回獲得するなど国内トーナメントで無敵を誇り、Basserオールスタークラシックの連覇など華々しい結果を残した青木大介プロ。こうした数々の実績を引っ提げ2019年、勇躍B.A.S.S.のトーナメントに挑戦。ダグラスレイクでのオープン戦に勝ち、2022年にはエリートに昇格、バスマスタークラシックにも出場しました。その快進撃はいまだに語り草になっています。
そして昨年、アメリカでの活動にいったん区切りをつけて帰国。今年からJBトーナメントに復帰した青木大介プロにとって、2023年は区切りの年といえます。つまりアメリカ挑戦までが第1ステージ、そしてアメリカでの足掛け4年間が第2ステージとすると、今年からが第3ステージということになります。
そんな青木大介プロが加わってDAIWAチームの布陣はますます重厚なものになったといえます。これからの活躍が大いに期待される青木大介プロですが、復帰したばかりのトーナメントで、すでに「サスガ」と評価される成績を残しています。
青木大介プロの加入でDAIWAチームの布陣はますます重厚なものになりました
このコラムでは青木大介プロへの取材を年初から計画していましたが、このほどようやくその試みが実現し、じっくりと氏にお話を伺うことができました。
否定できないブランクの影響
編集部(以下「編」)青木プロ、本日はお時間をいただき、ありがとうございました。よろしくお願いいたします。
青木プロ(以下「青木」)よろしくお願いいたします。
編 さっそくですが、今年からDAIWAと契約して、すでにリールを実戦で使用されていると思います。使い心地はどうですか?
青木 はい。期待通りのパフォーマンスを演じてくれています。
編 3月23日に行われた河口湖Bではいきなり優勝でしたね。
青木 おかげさまで勝てました。ポークのミドストが決まってくれました。使用リールは22EXIST LT2500S-XHです。
編 ところが次戦のマスターズの第1戦(津風呂湖)では2日間ゼロで95位でした。
青木 やらかしてしまいましたね(苦笑)。プラでシャローに魚をたくさん見つけていて「これならサイトでいける」と踏んだんです。ルアーや釣り方も固まって、当然(バッグリミットの)5本は揃う、と。ところがいざ試合が始まると、シャローの魚はみんないなくなっちゃったんです。
編 想定外が起きた、と。
青木 完全に想定外かというとそうではなくて、原因に思い当たりました。「そういえば昔も、小規模レイクの大人数の試合でこういうことがあったな」と。それを忘れていたんですね。一言でいうとブランクが影響した。4年間、選手密度が低いアメリカの試合に出ていたので。
編 なるほど。
青木 さらにミスもあって2日間ゼロでした。
転機となったマスターズ第2戦
編 その後、4月2日の河口湖Aで18位。そして4月22日のマスターズ第2戦・河口湖戦では3位に入賞しましたね(この試合を勝ったのは青木唯プロ)。
青木 そうですね。この試合が一つの転機となったことは確かです。久しぶりのマスターズも1回経験したし「こんな感じだったな」と感触が戻ったんです。
編 ということは往年の「青木大介スタイル」で勝負できると?
青木 いや違います。むしろ逆です。かつてのスタイルは封印です。河口湖AそしてB、それから津風呂湖のマスターズを経験して、人と違う魚を釣るためには沖の何もないところにいるデカイのを狙わないと勝てないということに気が付いたのです。青木唯プロらが釣っているのもそういう魚です。上位の若い子はみんなそういう釣りをしているんです。もちろん最初は「俺は俺、同じことをやっていてもしょうがない」と思ったんですけど、同じことをやらないと太刀打ちできないと分ったんです。同じ釣りを同じレベルでやるしかない、と。
編 ということは青木唯プロの釣りに刺激された部分もあるわけですか?
青木 はい。ありましたね。試合に出る前は彼らがどんな釣りをしているのかまったく分かっていなかった。それが同じ試合に出て同じ状況で釣りをすることで「ああ、こういう魚を釣っているんだな」と理解したんです。で「河口湖では他の釣りでは勝てないな」と思い知りました。肌で体感したんです。
編 ということはそこから再スタートした?
青木 はい。これはもう、やるしかないと。ですから、ライブスコープの最新のセッティングや使い方をゼロから徹底的に学び直して、プラでは沖の魚の釣り方を研究しまくりました。その結果、マスターズの第2戦では3位に入れたんですが、まだ課題はあります。というのは私は多分、青木唯プロと同じ数のバイトは得ることができているんです。でも手にした魚の数には差がある。初日、私は3本獲って、唯プロも3本でした。ところが2日目は私が2本だったの対し、唯プロは4本獲っているんです。この2本の差がウェイト差になっている。原因の一つは私のミスです。
編 ミスというのはどんな?
青木 表層のワカサギのデッドフィッシュパターンみたいな釣りだったんですが、魚はトップにバーン!と出るんです。でも上手くフッキングできない。バスって、意外と食うのが下手ですからね。でもその釣りを何年もやっている唯プロは上手く食わせることができる。しかしやり始めたばかりの私にはできない。要するにライブスコープで見つけた魚に対してルアーを落とす精度が違うんでしょうね。だからミスバイトにつながる。でもその精度を上げれば対抗できるという感触を得ました。差は埋められるかなと。
編 しかし以前「速いフィネス(スピード&フィネス)」を軸に勝ちまくっていた青木プロが、よく最新の釣りにシフトできましたね。柔軟な姿勢がないとできない芸当だと思います。
青木 確かに、昔の釣りをまったくやらずに新しい釣りに挑戦するのは簡単ではなかったんですが、さっきも言ったように「勝つため」にはあの釣りしかないと分りましたからね。
EXISTの進化に腰を抜かした
編 そういう最新の釣りにDAIWAのリールは貢献できていますか?
青木 十分貢献してくれています。今年、これまでの試合ではAIRITYとEXISTという二つのスピニングリールを使っていました。例えば優勝した河口湖Bではポークのミドストがウィニングテクでしたが、さきほど言ったようにEXISTのLT2500S-XHを使いました。これはAIRITYとの使い分けの話にもなるんですが、ミドストにはAIRITYより少しだけ重いEXISTの方が適しているんです。3位に入ったマスターズの第2戦では表層系プラグのライブシューティングがメインだったんですが、こちらもEXISTを使いました。
一方のAIRITYは、155gの軽さを利した細かいシェイクが必要になるシチュエーションが出番です。といってもEXISTの160gも十分軽いんですけどね。
編 そういえば昔もEXISTを使っていたそうですね。
青木 そうなんですよ。もう20年近くも前のことになりますが、初代EXISTを自分で買って使っていました。JBマスターズからワールドシリーズ(現在のトップ50)へ昇格した当時のメインリールが、実は初代EXISTだったんです。そのころもすげーリールだと思っていましたが、今回22EXISTを使って、腰を抜かしましたよ(笑)。DAIWAリールに触れなかった15年くらいの間に、もの凄い速度で進化していたんだと驚きました。
そうそう。実は先日、18EXISTを購入したんです。まだ届いていないんですが、22EXISTとどう違うのか、自分で試してみたくなったんです。
AIRITYとEXISTに関して私が信頼している点は軽さや感度、巻き心地などもありますが、なんといってもドラグの安定性です。例えば3lb.のフロロカーボンラインで2kgオーバーの魚を獲るには、ドラグの性能がキーになります。ATD TYPE-Lですね。魚の引きに対してリニアに追随してくれるドラグがなければ、獲れる可能性は半減します。怖くて釣りになりません。その点、この二つのリールは予想通り私の期待に応えてくれました。実戦で感じた確かな性能です。
そしてAIRITYもEXISTも見た目がカッコイイ。コレ、大事なことですよ。私が気に入っているのはそれもありますね。まだDAIWAのリールをすべて理解しているわけではないので、夜な夜な手にして研究しているわけですが、いつもカッコイイと思います。
強い若手と競うのが楽しい
編 ところで、青木唯プロのような若いアングラーの台頭をどのように感じていらっしゃいます? 藤田京弥プロも同じですが。どんな理由であれだけ釣りまくれるのか、ある意味驚異的だと思うんですが。
青木大介プロも青木唯プロの実力は大いに認めています
青木 単純に釣りがウマイですね。それは間違いない。そして最先端を行っている。結局、釣りというのは進化していくもので、それに付いて行かないと置いて行かれちゃう。私も40歳になりますが、経験値が増えるとどうしてもそれに影響されてしまう。若い子はそういう経験がないから情報がフレッシュで過去にとらわれない。目の前の状況にまっすぐ突き進める。だから釣るんでしょうね。
もちろん昔の釣りが生きることもあるでしょう。その辺をうまくミックスさせていくことも大切でしょうね。
編 今年、JB戦に復帰して数試合こなしたいま、どうやら感触も取り戻したようで、これからがますます楽しみですね。
青木 そうですね。若い子が強いからそういう人たちと勝負できるのでワクワクします。タックル的には申し分ないので、言い訳できないですからね。
編 そういえば次のマスターズは霞ヶ浦戦。ベイトキャスティングリールの出番ですね。
青木 ですね。ジリオン、スティーズなどに活躍してもらいます。大いに楽しみです。
編 昔の強い青木大介の姿が再現されそうですね。注目させてもらいます。最後に、青木大介プロにとってリールとはどんな存在なのでしょうか?
青木 魚を獲るために絶対に不可欠なものです。ルアーを飛ばす、アクションさせる、掛ける、獲る......、そうした全ての行為に重要な役割を果たしてくれるツールです。身体の一部というか、それ以上かな。ですから徹底的に使いこなしてその性能を100%発揮させることがトーナメントでの成績につながると思います。
編 なるほど。それではDAIWAリールをフル稼働させて釣りまくってください。
青木 はい。やりますよ。
今シーズン、このボート上で青木大介プロは縦横無尽に活躍するでしょう
特集 2
DAIWA勢も積極参加
53 Pic Up! 霞ヶ浦クリーン大作戦
去る5月7日、水辺基盤協会主催の恒例の「霞ヶ浦クリーン大作戦 53Pick Up」が土浦市で開催されました。当日は朝から強く降りしきる雨の中、299名の参加者が霞ヶ浦湖岸のゴミ拾いに汗を流しました。
豪雨の中での約300名の参加は凄いことです
このイベントには必ず参加しているDAIWAメンバーも同窓会のように集い、旧交を温めながら清掃活動に勤しんでいました。
「霞ヶ浦でいつまでも釣りを楽しむために当然の行為です」とDAIWAメンバーも異口同音に語っていました。
ご存知「霞ヶ浦の鬼」赤羽修弥プロは皆勤賞です
相変わらず爽やかな川村光大郎プロ
草深幸範プロは釣り友達と参加
佐々木勝也プロはこの日の朝、会場に一番乗りでした