特集1
その勢いは止まらない。
DAIWA勢、JBトップ50小野湖戦で怒涛の快進撃!!
- 年間ランキング1位2位を独占!
スポーニングシーズンを考慮した自粛期間が明けた6月、再開するといきなり盛り上がりを見せて最高潮に達した感があるトーナメントですが、DAIWA勢の躍進もまた凄まじいものがあります。
6月2日から4日までの3日間、山口県の小野湖で開催されたJBトップ50第2戦で、DAIWAプロスタッフが優勝、4位、8位と、トップ10に3名が入る活躍を見せたのです。優勝は青木唯プロ、4位が鈴木隆之プロ、そして8位が川口直人プロです。
さらに他メンバー、つまり山下尚輝、山下一也、宮嶋駿介、泉和摩らの各プロも、全員が見せ場を作って3日目の決勝に残ったのです。これも快挙といっていいでしょう(篠塚亮プロは欠場)。
この結果、年間暫定ランキングは1位が鈴木隆之プロ、2位が青木唯プロということになり、DAIWAプロスタッフ2名がワンツーに並ぶセンセーショナルな展開となっています。
- 「得意な釣りだけに負けるわけにはいかなかった」
話題の主は何と言っても優勝の青木唯プロ。トップ50は2021年の第2戦、弥栄湖戦に続いての2勝目です。
何が話題を集めたのかというと、青木唯プロらしい釣り方でライバルと3日間デッドヒートを繰り広げたこと。まさに一騎打ちといっても過言ではないつばぜり合いで、日本中、いや世界中のファンにカタズを飲ませました。青木唯プロの僅差での逆転劇は末永く語り継がれることでしょう。
好調継続! 優勝:青木唯プロ
前回のこのコラムで鈴木隆之プロが「小野湖はライブスコープの釣りが向いている」と予想した通り、青木唯プロは得意な釣りを繰り広げて勝利をもぎとりました。ライブスコープシューティングで、ボディウォーターに遊弋するビッグバスを狙い撃ったのです。
「一番得意な釣りだっただけに負けるわけにはいかなかった。(優勝を)狙ってもいました。だから勝ちが決まった時は本当に嬉しかったです」
優勝の翌日、青木唯プロはこう語っていました。
青木唯プロは試合が終わってすぐに山口県を発ち、翌月曜の未明には河口湖に着いていたとか。一人で運転して来たそうです。バスプロというのは本当に大変だと思いますが、本人は「運転は嫌いじゃないので苦にならないです。月曜日は普通に仕事をしていました」とあっけらかんとしていました。
青木唯プロは1日目5本6,235gというビッグウェイトを叩き出して首位発進。しかし2日目、3日目はどちらも3本に終わりました。
「魚が少ないのでどうしてもそうなってしまいます。ですから試合自体は本当に苦しいものでした」
1日目、6kgオーバーのビッグウェイトで首位発進した青木プロ
- 今回は22EXISTがエースリールに
今回の試合に青木唯プロが投入したリールはAIRITY LT2500S-XHとEXIST LT2500XH。青木唯プロにとってはどちらも最高の勝負リールですが、今回はEXISTがエースとなったようです。
「どちらも使いましたが、今回は4inchワームのミドストがウイニングテクニック。それもパワーミドスト気味の釣りだったので、ロッドも比較的硬めで重いものを使いました。ですからAIRITYより少しだけ自重のあるEXISTの方がバランス的に合っていました」
この緻密なタックルセレクトも優勝の要因といえましょう。ちなみにラインはSTEEZフロロクロスリンクの7lb.でした。
- "青木唯プロの強み"とは?
編集部では以前、青木唯プロの強さの秘密を探ろうと、同年代のトップ50プロに「青木唯プロの凄さとは具体的に何なのか」と聞いてみたことがありました。すると、次のような答えが返ってきました。
「何度も彼の釣りを見ていますが、とにかくやることが丁寧で細かいですね。とくにライブスコープの釣りでは、何度も何度もルアーを替えたり、狙い方を変えたり、目まぐるしく釣りを展開していきます。同じことを延々と続けたりはしない。見きわめも早い。手を変え品を変え粘ることがあるかと思えば、あっさりエレキを上げて移動することもある。つまり変幻自在なんです。タックルの操り方もキレイで、釣れる人の見本のような動きですね」
こう評価された青木唯プロ。7月に行われる次戦のトップ50は霞ヶ浦。マスターズの霞ヶ浦戦も同月に開催されます。前述したようにトップ50の年間暫定ランクは2位。1位の鈴木隆之プロとのタイトル争いも大いに注目されるところです。
他のプロからも一目置かれる存在の青木唯プロ。今後の活躍がますます楽しみです
- 年間暫定1位の貫録
年間暫定1位に立った鈴木隆之プロは、この小野湖戦で4位に入賞。期せずして第1戦と同じ順位です。ということは連続の表彰台です。
1日目3本3,474gで6位発進した鈴木隆之プロは2日目、2本1,734gを持ち込み4位で決勝に進出。その3日目は苦しみながらも1本のキーパー(※検量対象となる30cm以上のバス)を絞り出し、この試合の表彰台と年間ランク暫定1位に立ちました。
1日目、プラン通りキャロでグッドサイズを2本獲り、6位発進した鈴木隆之プロ
「2日目から晴れてしまって苦しくなりました。ただでさえ魚影が薄いのに晴れてしまっては難しさ倍増です。どうしても"絞り出す釣り"になってしまいましたが、その釣りにはある程度自信がありました。いつもやっていますからね」
鈴木隆之プロがプラから導き出したプランは水深7~9mのディープレンジの釣り。「魚のサイズがいい」というのが決め手でした。そこをキャロライナリグやダウンショットリグなどで釣っていくのがメインパターン。また、「水深2~3mではキーパーすれすれの魚しか釣れないので、そうしたシャローのバスは"最悪の時"のために残しておくことに。カバーは多すぎて魚の場所を特定できないので切り捨てていました」とも明かしてくれました。
「キャロでディープからナイスな魚が2本獲れたのでプランとしてはある程度正解だったと思います。さらに最終日、ディープがまったく機能しなくなり、キーパー獲りに残しておいたエリアへ行ってすぐに1本釣ることができました。これも想定内。この1本が利いて4位に入れたと思います。とにかく1本が貴重な試合でしたから」
こうした試合の組み立ては年間1位の貫録といえましょう。苦しいなかで1本獲ることの大切さを知悉しているベテランのゲーム展開です。
- 今回も冴えたタックルセレクト
鈴木隆之プロはこの中から徐々にタックルを絞り込んでいきました
鈴木隆之プロがメインに使ったタックルは
【サウスキャロライナリグ用】
ROD:STZ C70H-SV・ST FURY
REEL:STEEZ CT SV TW 700XH
LINE:STEEZフロロクロスリンク12lb.
【ダウンショットリグ用】
ROD:ブレイゾンS63UL-ST
REEL:LUVIAS AIRITY SLP WORKSチューン
LINE:STEEZフロロクロスリンク3lb.
とくに「キャロでのFURYの使い勝手の良さ、ダウンショットでのブレイゾンS63UL-STのしなやかさが気に入っている」とのことでした。
こうして2戦連続で4位に入り、年間ランクも1位に躍り出た鈴木隆之プロ。次戦は得意の霞ヶ浦、その次はホームといえる桧原湖。
「最終戦の遠賀川をいい位置で迎えられるよう、とにかく予選を通過して安定した成績を残せるように全力を尽くします」
鈴木隆之プロはこう力強く決意を述べてくれました。
笑顔も爽やかなトップ50年間ランキング暫定1位の鈴木隆之プロ
川口直人プロは2日目、3日目と盛り返して8位に入賞しました
特集2
三村和弘の
JB生野銀山湖レポート
皆さんこんにちは、三村です。今回は関西屈指の激タフレイクとして有名な生野銀山湖で行われたJB第2戦の模様をお伝えしようと思います。
例年ならこの時期は減水傾向にある生野銀山湖ですが、今回の試合ではフル満水でした。おかげで湖が広くなりましたわ。前日のプラではとりあえず湖を一周しましたが、これといったパターンを見つけられずに終了。
そして試合当日。スタート順は遅い方だったので、魚との出会いを求めてフレッシュな気分でスタートしました。
運を味方にできたのでしょうか、すぐにナイスサイズと巡り会いました。これがなかなかに頭のいいバスでしたが、STEEZスターリングシャッド2.1inchのダウンショットリグで食わせることに成功! 無事にネットインすることができました。
激渋だったのでこの1本で10位に入れました
このスターリングシャッド、素材がやや硬めで、プルプルとした動きがお気に入りです。2.1inchというサイズ感も、生野銀山湖だけでなく各地のリザーバーのバスにバッチリだと思います。
1本釣った後も、広い生野銀山湖を一周するくらいの気持ちで2本目のバスを探しまくりましたが、さらなる出会いはなくそのまま終了。しかし、やはり相当厳しい状況だったようで、出場47名中ウェイインできたのは13人だけ。結果10位に入ることができました。今回も、自分が安心して試合に臨めるダイワタックルに助けられましたね。次の試合も1番を目指して頑張ります。
今回もダイワタックルのおかげでウェイインすることができました
【タックル】
ROD:ブレイゾンS64L
REEL:EXIST 2500S
LINE:STEEZフロロクロスリンク4lb.
LURE:STEEZスターリングシャッド2.1inch
SINKER:バザーズワームシンカーTGフックタイプ1/8